• 6畳

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賃貸住宅サイトや不動産会社のHPなどで、「6畳」の部屋を見かけたことがあると思います。しかし、「6畳」といっても、若い世代の方の中には、実家に和室がなく、畳の広さに馴染みがないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

今回は、いまいちピンとこない畳のサイズや、コンパクトな部屋をゆったり使って個性的に飾るコツをご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

起きて半畳、寝て一畳。では6畳の広さとは?

畳にまつわる格言に、「起きて半畳、寝て一畳」があります。この格言通り、人間が座っているときに使うスペースは畳の半分、寝転がっても一畳ほどと想像すると、畳一枚の広さをだいたいイメージできるでしょうか。

きちんとした基準としては、不動産公正取引協議会「不動産の表示に関する公正競争規約施行規則 第10条16」において、畳一枚あたりの広さをこう定義づけています。

住宅の居室等の広さを畳数で表示する場合においては、畳1枚当たりの広さは1.62平方メートル(各室の壁心面積を畳数で除した数値)以上の広さがあるという意味で用いること。

このように、日本文化の伝統的な床材である畳は、1畳が1.62㎡以上とルールが設けられてますが、これは、地域によってさまざまな規格があり、サイズが一律ではないからなのです。例えば、関西の古い建物の畳は「京間」と呼ばれ、畳一枚のサイズが約1.91m×約0.955mで約1.82㎡。対して関東や東北には「江戸間」という規格があり、約1.76m×約0.88mで約1.55㎡です。これが6畳分になると、京間が約10.92㎡、江戸間が約9.3㎡となり、その差は1.62㎡。まさに標準サイズの畳1枚分の誤差が生まれてしまいます。

実際、6畳にどれくらいの家具を置けるのか

一人暮らしの部屋に置く家具を想定するなら、一番スペースがあるのはベッドです。家具の配置は大きいものから決めていくのがセオリーといわれているので、ベッドを置く位置や向きによって、レイアウトの方向性が決まります。まずは、ベッドの選び方や置き方から考えてみましょう。

ベッドを部屋の長い方の壁に沿わせて置くと、部屋に奥行きが出て縦の動線が生まれます。逆に、短い方の壁に配置すると手前に広い空間が生まれ、ローテーブルなどを置くことができます。

ベッドは欲しいけど、もっと生活空間を広く使いたいという方は、横幅80?90cmのセミシングルベッドを選ぶという手もあります。シングルベットの横幅が約100cmなので、20?10cmの差となり、その分、広く感じることが出来るかもしれません。さらに、家具の高さを低いもので揃えると、目線が下がり、圧迫感がなくなるので、部屋を広く感じます。また、背の低い家具を使うメリットは他にもあり、万が一家具が転倒した場合に、ケガのリスクを減らせる場合も。これから買い揃えるなら低いものを意識してみてくださいね。

部屋に置く物の思い込みを捨ててみる

例えば、大きな家具や家電が無かったらと想像してみてください。部屋の大きなスペースを占めるベッドではなく、布団にしてみてはいかがでしょうか。また、テレビではなく、スマホやタブレットでもテレビ番組の視聴が可能ですし、どうしても大画面で見たいなら、プロジェクターで壁に投影する、という手もあります。洗濯機を買わずにコインランドリーを使うという割り切りもアリかもしれないですね。

こんな風に、住まいにはベッド、テレビ、洗濯機などがあって当たり前、という思い込みを荷物と一緒に手放すと、6畳ワンルームでもスッキリ広々した空間にできそうです。大きな家具・家電だけではなく、気づけば数年使っていなかった服や雑貨、本なども、引っ越しの荷造りをきっかけに思い切って処分してみると、今の自分に必要なものだけになり、スッキリしますよ。

6畳ワンルームはコスパがいい

コンパクトな部屋は家賃や冷暖房の光熱費が抑えられるのも大きなメリット。最寄り駅やコンビニ、スーパーに近い利便性の良い環境や、おしゃれエリアの人気物件でも、コンパクトなお部屋なら家賃を比較的抑えられる、というのも見逃せません。

6畳ワンルームへのお引っ越しは、ライフサイクルのコストも抑えながらシンプルライフも手に入れるチャンスでもあります。

賃貸6畳ワンルームでもできるDIYで自分らしく!

一人暮らしの醍醐味は、自分好みのインテリアにできることですよね。でも、限られたスペースでは家具のレイアウトにこだわるのも難しい。そんな方に、コンパクトな部屋でも自分らしい空間を目指すなら、オブジェやインテリア雑貨を増やすよりも、スペースを犠牲にせず大胆・個性的になるDIYアイテムをオススメします。

貼ってはがせるウォールステッカーを使う

賃貸物件に多くに見られる白いクロス壁。清潔感はあるけど少し無機質な気がしませんか? 最近人気のクロス壁の上から貼ってはがせるウォールステッカーなら、広い壁面に色や柄で個性を生むことができ、ガラッと部屋の印象を変えることができます。

選べるカラーが豊富な上に個性的な柄がたくさん展開されているので、選び方次第でインテリアの主役にもなります。

わざわざ業者を呼ばなくても自分で貼れるので、引っ越しのタイミングだけでなく、気軽に思い切った模様替えをすることができそうですね。

とはいえ賃貸物件のDIYは、退去時に原状回復できるかどうかが気になるところ。基本的には「貼ってはがせる」と表示されていても、壁の材質とウォールステッカーの相性によってうまく接着しない場合やはがしにくくなることもあるそうです。その点もしっかりおさえてアレンジを楽しみましょう。

照明にこだわる

空間の狭さを意識させずに居心地の良い雰囲気を演出するテクニックとして、灯りの力も見逃せません。中でも壁や天井に光を当てる間接照明は、部屋に立体感が生まれオシャレな空気感も増します。

引っ越してすぐは、なんだか自分の部屋ではないような気がして落ち着かないもの。そんな時期にも、天井の照明を消して間接照明だけで過ごすと、ゆったりした気分になれますよ。

6畳でも工夫しだいで自慢のマイルームに!

6畳ワンルームの広さは約9.72㎡。限られたスペースですが、自分だけのプライベート空間なので大切にしたいですよね。

部屋を広く感じさせる家具のレイアウトや、好みの色や柄をアクセントにしたDIYなど、スッキリと自分らしいインテリアにする方法は工夫次第。そう考えると無限の楽しみが広がりますね。

6畳ワンルームの広さを感覚的に覚えれば、具体的な家具の配置などがイメージできてお部屋探しがもっと楽しくなるはずです。ぜひ、一人暮らしの物件探しやインテリアの参考にしてみてくださいね。