仮面ライダーシリーズ、スーパー戦隊シリーズをはじめ数多くの特撮ヒーロー作品が観られる映像配信アプリ「東映特撮ファンクラブ(TTFC)」が放つオリジナル怪獣特撮ドラマ、『シリーズ怪獣区 ギャラス』のキャストが発表された。

主演は、『仮面ライダーウィザード』(2012年~2013年)でヒロイン・のコヨミとして人気を博した奥仲麻琴。『ギャラス』では、どことなくコヨミを彷彿とさせるあどけなさを残す女性エリカを演じる。

その相手となるIT企業勤務のエリートを演じる南圭介は、『宇宙戦隊キュウレンジャー』(2017年~2018年)には鳳ツルギ(ホウオウソルジャー)役で、"伝説"級のインパクトを残したのも記憶に新しい。さらに、『忍風戦隊ハリケンジャー』(2002年~2003年)の野乃七海(ハリケンブルー)役の長澤奈央は、「顔に大きな傷を持つ女」として登場。同じく『ハリケンジャー』で尾藤吼太(ハリケンイエロー)を演じた山本康平は、「真面目そうなバーのマスター」と、謎を秘めた役どころを演じるとともに、アソシエイトプロデューサーを務める。本作の制作のきっかけとなったTTFC配信動画『山本康平の忍び道』での名(迷?)コンビぶりは本作でもいかんなく発揮されているとのこと。

ここでは、東映特撮ヒーローファンにはたまらない、ヒーロー・ヒロイン共演となった4人のキャストに、「共演しての印象」を聞くとともに、これが初監督作品となる特撮研究所の小串遼太郎監督に作品の見どころを尋ねた。

――ファンにとって、とてもうれしい4人の共演です。それぞれの印象はいかがでしたか?

奥仲:南さんとは別の作品で一度共演させていただいたことがあるんですけど、今回はすごく一緒のシーンが多かったんです。前から感じていたことなんですけど、南さんはすごく周りから愛される方だなと思っていました。康平さんは、衣装合わせの時から話しかけてくださって、私は人見知りなので、それで緊張がほぐれました。撮影中も、出演がないところでも温かい目で見守ってくださっていました。

長澤:やーさん(山本)は麻琴ちゃんのことが好きですよ、たぶんね(笑)。

山本:そうね。でも奈央のことも好きだけどね(笑)。

南:なんなんですかこの時間! 僕を一人にしないでもらっていいですか。

山本:でも全員が一番好きなのは…………南くん!

南:ちょーっと今変な間があった気が……(笑)。でもありがとうございます!

奥仲:(笑)長澤さんは、実は撮影所で何度かお見かけしたことがあったんです! そのたびに「長澤さんだ!」っていつも思っていました。今日初めてお話させていただいたんですけど、すごく話しかけてくださって。

山本:ハリケンジャーは話しかけにいくからね!(笑)

奥仲:戦隊の方たちはチームワークが素晴らしいなと思いました。

長澤:ライダーとはまたちょっと空気感が違うかもね。

南:奥仲さんは、以前共演した時から、自分の世界をもっている方だなって気づいていたんですよ。今回共演させていただいて、一緒にいる時間が長かったのでお話する機会もあって、改めてやっぱり独特の世界をもっているなと感じました。康平さん、奈央さんは、去年のTTFC感謝祭から交流させていただいていました。去年、何かやりたいねと話していたことが、今年こうして『ギャラス』という形になったのが、すごくうれしくて、共演をすごく楽しみにしていました。本当に頼れるお兄さん、お姉さんで……。

長澤:そんな年変わらないでしょ(笑)。

南:そうなんですよ。こうやって並ばせていただくと、同世代の戦隊のチームでもおかしくなかったのかなという思いがしますね。

  • 左から小串遼太郎監督、山本康平、奥仲麻琴、南圭介、長澤奈央

山本:僕はアソシエイトプロデューサーという役割をいただいていて、今回は脚本づくりから参加させていただいていたんです。企画を進めていろんな案が出る中で、この役は南くん、奥仲さんだったらいいなと思っていたので、お二人がこの『ギャラス』という新しい試みにチャレンジしてくれたことには本当に感謝しかありません。南くんは、役柄としてはひどいヤツですけど、人柄は真逆な本当にいい人。奥仲ちゃんも、かわいそうな役なんですけど、そこにも彼女のかわいらしさがある。長澤さんは、ミステリアスな役が似合う、大人の女性になったなという印象ですね(笑)。

長澤:私はみなさんとあまり絡まないというか、みなさんと同じシーンがあっても、自分の世界に入りこんでしまう役どころでした。でもこういう形でみなさんと共演できるのはすごくうれしかったです。「ホウオウソルジャーが横でしゃべってる! すごい!!」って、お母さん目線でドキドキワクワクしちゃいました(笑)。

――作品の見どころはどんなところでしょう。

奥仲:企画もすごく新しい企画です。このキャストで作ることができたのもうれしくて、特撮を見ていただいている方にとっても楽しみな組み合わせだと思うので、ぜひ見ていただきたいです。

南:新しいものが生まれたなという実感がすごくありまして、出来上がりも自分自身すごくたのしみですし、みなさんにも楽しみにしていただきたいです。

山本:今回は新たなチャレンジであって、しかも塚田(英明)さんという若いころから怪獣の同盟に入ってしまうような方(塚田氏は早稲田大学在学中、怪獣同盟に参加)がプロデュースをするということで(笑)、小串さんもそのハードルは高かったんじゃないでしょうか。僕自身もこの作品をいいものにしたくて、一生懸命やれたと思っています。怪獣といえば特撮シーンが見どころ! それを特撮研究所の小串さんに撮っていただいているので、できあがりがとても楽しみです。

長澤:東映が! TTFCで! 怪獣モノを作る!ということにまず注目していただきたいです! うちの山本康平もアソシエイトプロデューサーとして参加しており、作り手の愛が詰まった作品になっています。キャストも個性の強い4人が演じるTTFCのギャラス! シリーズ化を目指していますので、ぜひよろしくお願いいたします!

――小串監督はこれが初監督です。監督を務めた感想と、改めて注目のポイントをお聞かせください。

小串:僕は特撮研究所というところに所属していまして、普段は佛田洋監督の助手を長年やっています。今回は初監督ですが、特撮と本編を両方監督できるのはあまりない機会です。これは全体のトーンなども調整することができるので、またとないチャンスだと思って取り組んでいます。

最初の企画で、「怪獣をやる」という塚田プロデューサーからのたっての希望があり、それを形にするために、どういう怪獣がいいのか、どういうストーリーがいいのか、トライ&エラーを繰り返しました。初めての作品でもあり、初めての怪獣。やはり今までにやっていないジャンルをやるのはかなり労力のかかるものではあるのですが、延長線上ではないからこそ、新しいことをいろいろやらせていただいているので、それもありがたいですね。

キャストでは、山本さんと長澤さんは『忍風戦隊ハリケンジャー 10 YEARS AFTER』でご一緒させていただきまして、それ以来のお仕事なんですけど、南さんも含めた3人は、ほとんど同年代なので、気兼ねなくやることができて、それもすごく助かっています。

自分でもやってみて、我ながら細かい男だなと思ったんですけど(笑)。塚田さんの"怪獣愛"に応えるためにはこだわりにこだわりぬいてやらなきゃいけないなと、使命感をもってやっています。

『シリーズ怪獣区 ギャラス』は、映像配信アプリ「東映特撮ファンクラブ」で配信。

(C)東映特撮ファンクラブ