日本FP協会はこのほど、「世代別比較 くらしとお金に関する調査」の結果を明らかにした。同調査は10月19日~22日、全国の20代~70代の男女1,200名を対象にインターネットで実施したもの。

  • くらしに対する意識

    くらしに対する意識

「現在のくらし」に対して満足・不満であるか尋ねたところ、63.8%が「満足している」「どちらかといえば満足している」と回答した。36.2%は「不満がある」「どちらかといえば不満がある」と答えている。

世代別にみると、「満足」「どちらかといえば満足」の割合が最も高かったのは70代(80.5%)だった。一方、「不満」「どちらかといえば不満」が最も高かったのは40代(52.5%)となっている。

「老後のくらし」に対して安心か、不安であるか聞くと、「安心している」「どちらかといえば安心している」は26.1%、「不安がある」「どちらかといえば不安がある」は73.9%だった。中でも「不安」「どちらかといえば不安」の割合が最も高かったのは30代(85.0%)だった。

人生100年時代を迎えるにあたって不安を感じることを尋ねたところ、最も多い回答は「老後の生活設計」(60.4%)だった。次いで、「自身の健康」(57.2%)、「家族の健康」(44.8%)、「年金」(42.3%)、「住まいにかかる費用、住まいのあり方(住む場所や住居形態など)」(41.3%)と続いている。

世代別にみると、30代では「住まいにかかる費用、住まいのあり方(住む場所や住居形態など)」(52.0%)、40代では「親などの介護」(41.5%)が、他の世代と比べて高かった。

  • 人生100年時代を迎えるにあたって、不安を感じること

    人生100年時代を迎えるにあたって、不安を感じること

老後のくらしに約7割が不安と回答しているが、その老後のための資産形成において、有効だと思う制度について尋ねたところ、「公的年金」(52.2%)が最も多かった。以下、「私的年金(民間の個人年金、企業年金など)」(42.9%)、「iDeCo(個人型確定拠出年金)」(13.0%)、「NISA(少額投資非課税制度)」(11.3%)が続いた。

  • 老後のための資産形成において、有効だと思う制度

    老後のための資産形成において、有効だと思う制度

次に現在の金融資産(総額)を聞くと、平均額は1,141万円だった。世代別に平均額をみると、20代は405万円、30代は556万円、40代は604万円、50代は1,533万円、60代は1,969万円と、60代までは、世代が上がるにつれて資産額も多くなる傾向がみられた。

  • 現在の金融資産(総額)の平均

    現在の金融資産(総額)の平均

前項では、人生100年時代を迎えるにあたって4割が「住まい」について不安であると回答している。現在、持ち家ではない人にマイホームを購入したい年齢を聞いたところ、「購入したいと思わない」(68.0%)が最も多かった。購入意向がある人の平均年齢は40.5歳だった。

また、現在の住まいが持ち家の人に、マイホームを購入した年齢を聞くと、「30歳~34歳」「35歳~39歳」(各23.5%)という回答が多かった。マイホーム購入年齢の平均は36.3歳となっている。