リボン少額短期保険は10月31日、「認知症に関するアンケート調査」の結果を発表した。調査は10月19日~21日、直近1年間に認知症の治療を受けた同居家族を持ち、かつ認知症保険に未加入の30歳~79歳の男女317名を対象に、インターネットで行われた。

認知症介護に精神的・体力的・経済的負担

  • 認知症の人との生活で負担に感じること

    認知症の人との生活で負担に感じること

認知症の人との共同生活で感じる負担について尋ねたところ、90.9%の人が「心理的・精神的負担」と回答した。男女別にみると、「体力的負担」と回答した人は70歳以上を除き、女性が男性を上回る一方、「経済的負担」と回答した人の割合は、30代~50代の男性が同年代の女性を上回り、心理的・精神的負担以外に、男性は経済面、女性は体力面における負担を感じていることがわかった。

また、「経済的負担」を感じていると回答した人を対象に、その内実を尋ねたところ、「衣食住における生活費が増えた」(71.7%)と「入院費や治療費がかかる」(63.8%)に回答が集中した。

9割超が今後の介護に不安あり

  • 今後の不安要素

    今後の不安要素

続いて、「今後の不安要素」を聞くと、「きちんと介護していけるか」(65.6%)や「自分の精神を保ち続けられるか」(62.5%)と回答した人が多く、ともに6割を超えた。

次いで、「自分たちが病気やケガ、死亡などで介護ができなくなった時の面倒を誰がみるか」(46.4%)、「貯金や資金面での認知朝の方の生活を賄っていけるか」(43.8%)、「認知症の方が亡くなった際の財産や資産相続問題」(17.0%)、「第三者やその所有物への破損・損壊・ケガなどによる多額の賠償請求に対応できるか」(10.4%)と続き、「不安に思うことは特にない」と回答した人の割合は6.0%に留まった。

9割以上の人が何らかの不安要素を抱いていることがわかったが、では、それに対しどのような備えをしているのだろうか。調べた結果、49.8%の人が「特に何もしていない」ことが明らかに。備えをしている人の回答としては、「様々な相談に乗ってくれる機関やコミュニティや窓口、知人などをつくっておく」(40.4%)が突出して多かった。

「認知症保険を知らない」が86.5%

  • 認知症保険の認知度

    認知症保険の認知度

次に、認知症保険の認知度を調べたところ、86.5%が「あまり知らない」または「知らない」と回答。また、認知症保険には、対人・対物でのケガや物損における補償、損害賠償や訴訟費用の補償が受けられる保険があるが、その存在についても91.5%が「知らなかった」とのこと。今後の認知症保険への加入意向については、23.4%が「加入または検討してみたい」と回答した。