高級食材を惜しげもなく使った一品の数々

そういえば、外観は昔自分のおばあちゃんが住んでいた戦前からある家に似ている。おばあちゃん家も中に入ったら何故かプレステとか置いてあったもんな。外は一見昔風、中はモダン。そんな店のイメージが料理にも反映されていることを強引に繋げると、「フォアグラメンチ」(税別1,200円)がまさにそれ!

  • 「フォアグラメンチ」(税別1,200円)

スタンダードなメンチカツの中を開けると、溢れる肉汁の中からゴロっと大きなフォアグラが出てきた。皿には、1階で天婦羅を食べる際に提供されているという、手間暇かけた塩が星形になって添えられていた。

さらに、豪華な食材を使った料理が続々と。「煮あわび」(税別2,300円)は、生きた新鮮なあわびを6時間以上煮込み、旨味がたっぷり出た出汁をジュレにしたものが添えられている。身が柔らかくて旨味が濃厚で、いつまでも口の中にいてほしいっていうくらい。

  • 煮あわびの刺身は柔らかくて味が濃厚!

続いて登場したのは、名物メニューの「和牛すきonうに」(税別1,500円)。割り下にさっとくぐらせた和牛リブロースの上に東北産の極上うにが乗った、贅極まる逸品。食材を活かした甘すぎず絶妙な味付けが見事だ。

  • 牛肉&うにを前に思わず拝んでしまった筆者。もしかしてこの日のために生まれてきたのかもしれない

  • このひと口でしばらく生きていけるほど幸せな後味。思い出すたびに恋煩いレベルのため息が出ています

調味料を足した西京粒味噌に2~3日間漬け込んだという「銀ダラ西京焼き」(税別1,200円)は、豊かな風味と芳醇な味噌の味にうっとり。これはやはりお酒が飲みたくなる。

  • 「銀ダラ西京焼き」(税別1,200円)

ドリンクは、広島産「特別純米 賀茂金秀」(税別750円)、京都産「純米 澤屋まつもと」(税別700円)、福島産「純米大吟醸 飛露喜」(税別1,400円)等々、季節ごとの美味しい日本酒を日替わりで用意されている。また、「日本酒ハイボール」(税別650円)や、プレミアム ジン「六」を使用した「プレミアム レモンサワー」(税別650円)等のオリジナルドリンクもあり。

まだある病みつきメニューの数々

高級な食材がある一方で、カウンター内におでん鍋があるのが親しみやすさを演出している。この日は出汁の香りが豊かで、それに負けない鮮烈な国産野菜の味が堪能できる「トマトおでん」がお通しで出されていた。

  • お通しの「トマトおでん」(税別500円)

また、たい焼き器で鯛の形に焼かれたパンにエビ天を挟んだ「エビ天サンド」(税別680円)なんていう、SNS映えを意識した可愛らしいメニューも。

  • かわいさMAXな「エビ天サンド」(税別680円)

さらにメニューボードを眺めていると、気になったのが「みやしろ風 悪魔のおにぎり」(税別350円)。最近ネット上で話題になっていた、『美味しすぎてヤバい』「悪魔のおにぎり」を、1階のみやしろオリジナルで作り上げたもの。

ごはん、天かす、天つゆ、青のりを使っているのは普通のようだが、なんせ高級天婦羅屋が作っているだけに、「天かす」のレベルが違うんですよ、レベルが。この日は提供メニューの予定に入っていなかったのとこちらの時間の都合で食すことはできなかったのだが、これは絶対店に行って食べた方が良いはず。

ただでさえ美味しすぎて危険と言われる「悪魔のおにぎり」がいったいどこまで美味しくなってしまうのか? 決してハードルを上げすぎではないことは、この日食べた料理の美味しさから歴然だ。

季節ごとの旬な食材が、熟練の料理人の調理によってより美味しく食べられる「くずし割烹 おにかい」。知る人ぞ知る大人の隠れ家として、これからどんどん有名になっていきそうなので、今のうちに是非行ってみてほしい。

●information
「くずし割烹 おにかい」
東京都目黒区上目黒2-18-11 2F
営業時間:17時30分~24時
定休日:月曜日