俳優の音尾琢真が、あす4日に放送されるカンテレ・フジテレビ系ドラマ『健康で文化的な最低限度の生活』(毎週火曜21:00~)の第8話にゲスト出演。アルコール依存症の男を演じる。

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    吉岡里帆(左)と音尾琢真=カンテレ提供

吉岡里帆演じる主人公・義経えみるが生活保護受給者と向き合う同作で、第8話は、ケースワーカーとして2年目を迎えたえみるが、アルコール依存症の受給者・赤嶺岳人(音尾琢真)を担当。過剰飲酒が原因で膵炎(すいえん)を起こした赤嶺は、「このままでは死にますよ」と医師からも言われている。えみるは、もう二度と受給者を死なせたくないと、治療に向き合うよう赤嶺を説得し、何とか禁酒を約束させるものの、いとも簡単に約束を破り、赤嶺は再び酒を飲んで大暴れしてしまい、えみるはショックと怒りを覚える。

そんな中、半田(井浦新)の導きで訪ねた「断酒会」で、アルコール依存症は自分の意思では決して酒をやめられない「病気」だと知ったえみるは、助けられるのは自分しかいないと奮起。赤嶺の命を救おうとするが、またも裏切られて思い悩んでいると、見かねた石橋(内場勝則)に声をかけられ、アドバイスを受ける…。

石橋は、決して無理はしない主義のベテランケースワーカー。演じる内場に、アドバイスの極意を聞くと、「自分の経験を、押し付けがましくなく言いたいな、と思います。アドバイスがアドバイスに聞こえない、何気なく心にしみたらいいな、と。聞いたら答えるけど、あえて自分から出しゃばってはこなかったこの人も、やっとヒントを言うたか!と(笑)」と話す。

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    内場勝則(左)と吉岡里帆=同

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    内場勝則=同

そして、アルコール依存症の男・赤嶺を演じる音尾は「依存症は自覚できるだろうと思っていたので、自覚できないことを頭で理解して芝居に落とし込む難しさはありました。監督とも話し合い、撮影の中であまり考え過ぎずにやっていきました」と感想をコメント。

また、これまでの放送を見て「難しいテーマだとは思っていましたが、じゃあ、悪者がいるのか?という話ではないですし、生活保護を受ける人たちが怠惰な人たちなのか?とは言い切れないわけですよね。いろいろな事情があって、ただの怠け者ではないんだぞと。だからこそ、人生の困難に寄り添い、こうやってカバーされているということを、少しでも色々な方に認知していただけたら」との考えを語った。

さらに、「相手を信じて、裏切られてもまた信じる。人と人との心のぶつかり合いを描いたヒューマンドラマが見どころです。赤嶺の抱えている問題は長期に渡るもので、家族の問題から出てきているものなのに、そういったものをひっくるめて向き合おうとしてくれる、えみるのまっすぐさ。そして頑張っても頑張っても上手くいかなかったりするのに、立ち向かっていくその強さ。そこをしっかり観てもらえればと。吉岡里帆さんという素敵な女優さんから、そのひたむきさを感じ取っていただければいいと思います」と呼びかけている。