JR東海は30日、東海道新幹線で異常が発生した際の運転士の対応力強化を図るため、「異常時訓練シミュレータ」を導入すると発表した。
「異常時訓練シミュレータ」は、雨・風・地震といった災害時の運転規制や列車火災をはじめとする不測の事態など、特殊な状況下での対応を訓練できる装置。運転士は通常の運転シミュレータと同様に運転操作を行いつつ、途中で発生するさまざまな異常に対応する。講師が指令役・車掌役を務め、リアルタイムで特殊状況を発生させながら訓練できるという。運転士が自習形式で訓練を行うことも可能。
JR東海は導入の効果について、実際に経験することの少ない特殊な状況を疑似的に体験でき、瞬時の判断や取扱いを繰り返し訓練できるため、異常発生時への備えが強化できると強調する。不測の事態が起きた際の指令や車掌との連携や情報共有なども身に付くという。2020年6月をめどに、東京・名古屋・大阪と静岡県三島市の総合研修センターに設置する予定としている。