話題を集めた短編小説『夫のちんぽが入らない』が、石橋菜津美と中村蒼の主演でドラマ化されることが1日、明らかになった。FOD(フジテレビオンデマンド)とNetflixで、2019年に配信される。
原作は、夫と交際してから約20年、“入らない”女性がこれまでの自分と向き合い、ドライかつユーモアあふれる筆致でつづった私小説。17年1月に大幅に加筆修正されて書籍化し、発売1カ月で13万部の売り上げを突破、「Yahoo!検索大賞2017」小説部門賞を受賞、現在は週刊ヤングマガジンで漫画版が連載されている。
ストーリーは、久美子(石橋)が大学に入学し、同じアパートに入居していた研一(中村)と交際を始めるところからスタート。初めて体を重ねようとした夜、研一の性器が全く入らないという事件が起こり、その後も性行為ができないままの2人だったが、「それ以上に好きな人と一緒にいたい」という強い思いで結婚を決意する。
しかし、久美子は「当たり前のことができない自分は“不良品”である」という劣等感を抱え、研一は久美子を幸せにしてやれないという思いに苦しみ、2人の心は徐々に離れていくことに。そんな夫婦が、一般的でない悩みを抱えて苦しみつつも、自分たちだけの夫婦のカタチを見つけ出すことによって、人それぞれの幸せや、人とのつながりを考えさせてくれる作品だ。
石橋は「もし、実写化されたら『絶対に私がやりたい』と思った作品だったので、オーディションの話が来た時には、『きた!』と思いました。想い続けていた役を前に、うれしさと恐怖のせめぎ合いで、震えながらオーディションを受けたのを覚えています」といい、「久美子に決まったと連絡をいただいた時は本当にうれしかったです」と振り返る。
一方の中村は「台本を読んでまず普通ってなんだろうと思いました。自分が普通だと思う感覚は自分にしか当てはまらないなと。世間一般の考えと違うことが責められがちな世の中ですが、そうでなくても誠実に懸命に生きていけばそれで良いんだと思いました。2人だけの普通と2人だけの幸せ、愛の形を見出して前向きに生きて行く姿をみてとても応援したくなりました」と感想を語り、「そんな作品に出られて光栄です」と話した。
スタッフは、映画『百万円と苦虫女』や『東京女子図鑑』(Amazonプライム・ビデオ)などでタッグを組んできた演出・タナダユキ氏と脚本・黒沢久子氏。企画・プロデュースの清水一幸氏は「“普通”とはなにか?“当たり前”とはなにか?“愛“とはなにか?を考えられる、1つの夫婦の壮大なるラブストーリーに仕上がっていると思います。石橋さんと中村さんの熱演をお楽しみに!」と予告している。