産経新聞社と東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館は7月14日~9月9日、「巨匠たちのクレパス画展」を、東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館(東京都新宿区)で開催する。月曜休館(7月16日は開館、翌17日も開館)。

  • 岡本太郎《鳥と太陽》制作年不明35.6×25.3cm サクラアートミュージアム蔵

クレパスは、クレヨンとパステルをもとに、サクラクレパスが開発した日本独自の描画材料。発色がよく、「混色」「塗り重ね」「ひっかく」など幅広い表現が可能であったとのこと。油絵具の入手が難しかった第二次大戦直後に多くの画家たちに注目され、油絵に劣らない多くの作品が誕生した。

同展では、クレパス開発と普及に関わった画家・山本鼎や、岡本太郎、梅原龍三郎、小磯良平、熊谷守一、猪熊弦一など100人超が描いたクレパス画の名作約150点を展示する。

  • 猪熊弦一郎《顔》1950年39.3×27.8cm サクラアートミュージアム蔵 (C)The MIMOCA Foundation

展示作品のひとつ、岡本太郎の「鳥と太陽」は、ダイナミックな鳥と繊細な陰影で太陽を描いたもの。そのほか、クレパスならではの発色を巧みに用いた猪熊弦一郎の「顔」、花を優雅に描いた三岸節子の「花I」、熊谷守一の「裸婦」など、画家によって異なるクレパスの表現を見比べることができるという。

作品の展示だけでなく、クレパス誕生のエピソード、社会背景、歴史の紹介を知るコーナーや、懐かしい商品のパッケージ、最多色700色のクレパスの展示も行う。展示室の外にはクレパスを体験できるコーナーを設置しており、画用紙に絵を描くこともできるとのこと。

  • 「巨匠たちのクレパス画展」

料金は一般税込1,000円、大学・高校生税込700円、65歳以上税込800円、中学生以下無料。前売りは、一般税込800円、大学・高校生税込500円。前売券は7月13日まで販売。開館時間は、10時~18時(入館は17時30分まで)。