日産自動車は25日、中国・北京で4月25日~5月4日(一般公開は29日~)に開催されている「2018年北京モーターショー」にて、中国市場向けに開発された電気自動車「シルフィ ゼロ・エミッション」を含む電気自動車3台を出展すると発表した。
今回初公開となる「シルフィ ゼロ・エミッション」は、中国市場で品質と信頼性が高く評価されている「シルフィ」に、グローバルに実績のある電動パワートレインを搭載。同車は、世界で最も販売台数の多い電気自動車「リーフ」の技術及びプラットフォームを活用しており、中国における大手自動車合弁会社で初となる量産電気自動車となる。
航続距離は中国の基準で338kmとなり、急速充電も可能。車線逸脱警報(LDW)、インテリジェント エマージェンシーブレーキ、後退時車両検知警報(RCTA)、後側方車両検知警報(BSW)といった「ニッサン インテリジェント モビリティ」技術を多数搭載しており、2018年後半に発売予定となっている。
中国初公開となる「IMx KURO」は、安全、便利で、ワクワクするドライビングを提供することで、クルマがより身近で頼りになるパートナーとなることを目指す、100%電気自動車のクロスオーバーコンセプト。将来の「ニッサン インテリジェント モビリティ」を体現するクルマであり、日産が独自開発した「Brain to Vehicle(B2V)」技術を搭載する。B2Vは、ドライバーの脳波を測定・解析することで、マニュアル運転時や自動運転時においてもドライバーの思い通りの運転をサポートする技術となる。
また、2018年ニューヨーク国際自動車ショーにて、ワールド・カー・アワードの「2018ワールド・グリーン・カー」賞を受賞した新型「リーフ」も出展。「リーフ」は、グローバルに累計32万台以上を販売した世界で最も販売台数の多い電気自動車であり、同社は2018年末までに新型「リーフ」の中国への投入を検討していく。そして、今後5年間でニッサン、ヴェヌーシア、インフィニティ、東風の各ブランドから、合計20以上の電動駆動車を中国市場に投入する予定とのこと。さらに、中国における電動化戦略の一環として、平成29年度 省エネ大賞において「省エネルギーセンター会長賞」を受賞したe-POWER技術を、今後数年以内に中国に投入することを宣言している。
同社は、新中期計画「Nissan M.O.V.E to 2022」において、2022年までにLCVとフレームSUVの販売台数を40%増やすことを目指している。今回は同中期計画においてLCV事業における新型車第一号となる新型フレームSUV「テラ」を出展。「テラ」は実用的で頑丈な、日産LCVの「どこにでも行ける(Go Anywhere)」を体現した本格的なフレームSUVで、今までにないドライビング体験を求める中国のニーズにも応えうる1台となっている。