俳優のムロツヨシが1日、都内ホテルで行われた「2018年第42回エランドール賞」授賞式に登場し、42歳にして初めてのトロフィーに喜びを爆発。5年後のNHK大河ドラマでの主演を宣言した。

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ムロツヨシ

この賞は、日本映画テレビプロデューサー協会が1年を通して優秀な活躍をした俳優や映画・ドラマなどを表彰するもの。ムロは『勇者ヨシヒコと導かれし七人』『おんな城主 直虎』『愛を乞うひと』『スーパーサラリーマン左江内氏』といったドラマや、『銀魂』『斉木楠雄のΨ難』といった映画への出演が評価され、新人賞を受賞した。

42歳での新人賞は「いろんな関係者の方に聞くと、おそらく最年長らしいです」といい、「トロフィーという物を持ったことがない人生でございまして、こんな大勢の前でしゃべる日が来るとは、本当にありがたいと思っております」と感謝。選考基準は「俳優として将来性が大いに期待される」という賞だけあって、「42歳でまだ将来性を期待してもらえる人生がやってくるとは、本当にありがとうございます」と、喜びもひとしおのようだ。

うれしさが収まらないムロは、ここから20代の頃や30代の頃の苦労を振り返りながら、「ここで調子に乗らなきゃいつ乗るんだ」と上機嫌で、他の登壇者の何倍も時間をとってスピーチを展開。

「『おんな城主 直虎』の打ち上げで、『どうでしょう? 5年後の大河ドラマの主役、私スケジュールを空けて待っております』と宣言しましたが、その時、NHKの皆さんは誰一人僕に目を合わせませんでした。いいんです! 5年前、誰もムロがエランドール賞を獲るなんて思っておりません! 皆さん5年後、楽しみにしていてください。大河ドラマの主演は、ムロツヨシです!」と高らかに宣言し、会場から大きな拍手が巻き起こった。

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その後、ムロの中で大きな出会いだったという福田雄一監督が、お祝いゲストとして登壇。ムロの「これから柴咲コウさんがプレゼンターで来る」という前フリで紹介された福田監督は、ぶっきらぼうに片手でムロに花束を渡しながらも、「5年後の大河ドラマの脚本、行けると思います!」と乗っかり、会場からまたもや大きな拍手が送られた。

一方で福田監督は「ムロくんは、すごく人を元気にできる役者さんです。1カ月くらい前に、僕が落ち込むことがあって、ムロくんに『死にたいくらい落ち込んでるんだけど』と言ったら、ムロくんは『雄一さんが死んだら僕も死ななきゃいけないんで、早めに教えてください』と言ってくれたのがすごくうれしくて、本当に元気になれたので、そういうことをみんなにできる役者さんだと思ってます。なので、この先も42歳ムロツヨシをよろしくお願いします!」とアピール。

ムロも福田監督の登壇前に「一番感謝しなきゃいけない人間がいます。私がまだまだ何もできなかった頃、福田雄一という男が初めて『好きなようにやっていいよ、ムロくん』と。あの日から、皆さんの見てくれる目が変わって、少しずつムロツヨシという名前を覚えていただけたような気がします。直接会って言うのはなんなので、この場を借りてお礼を言いたいと思います」と話していた。

授賞式後に取材に応じたムロは、主役を宣言した"5年後の大河ドラマ"の時代設定について「縄文時代とかその辺になると思います。すごいスペクタクルですよね」と構想を披露。「あの頃はまだ顔もそんなに違いはなかったと思うので、僕が何役もやりますね」と意欲を示した。

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    (左から)吉岡里帆、ムロツヨシ、杉咲花、竹内涼真、門脇麦、高橋一生

■「2018年第42回エランドール賞」受賞者

●新人賞:TVガイド賞
高橋一生、門脇麦、竹内涼真、杉咲花、ムロツヨシ、吉岡里帆

●特別賞
『精霊の守り人』制作チーム(NHK)
『やすらぎの郷』制作チーム(テレビ朝日)

●プロデューサー賞
映画『三度目の殺人』松崎薫(フジテレビ)
テレビ『カルテット』土井裕泰・佐野亜裕美(TBS)

●プロデューサー奨励賞
映画『22年目の告白 -私が殺人犯です-』北島直明(日本テレビ)・小出真佐樹(ロボット)
テレビ『ひよっこ』菓子浩(NHK)
テレビ『奥様は、取り扱い注意』枝見洋子(日本テレビ)

●アクターズセミナー受賞者
小出薫、鈴木勝大、真凛、百瀬美鈴、谷口翔太、唯月ふうか