サントリーの缶コーヒー「BOSS」と、日清食品のカップラーメン「日清ラ王」が、ともに発売25周年を迎える。この記念すべきタイミングで、両社が培ってきた知識と技術の集大成を形にする夢のコラボレーションが実現した。その名も「ラ王ボスジャン」。抽選で1人のみにプレゼントされるというこのオートクチュール、試着しないわけにはいかないだろう。ということで、都内某所・サントリーのオフィスに突撃してきた。
25年分の熱量が凝縮した「ラ王ボスジャン」を試着!
発売以来、“働く人の相棒”として多くの人に親しまれてきた缶コーヒー「BOSS」。前園真聖選手の「ヒデ、ラーメン食いたくね?」という名ゼリフから始まる、伝説的なCMが一世を風靡した(と、筆者は勝手に思っている)カップラーメン「日清ラ王」。この2つのロングセラー商品がタッグを組むと聞き、期間限定の飲食物をリリースするとばかり考えていた自分の想像力のなさが、今となっては恥ずかしい限りだ。
サントリーのオフィスを訪ねてまず初めに手渡されたのは、見慣れた「日清ラ王」のパッケージ。ウェルカムフードの類かと思いフタを開けてみると、なにやら様子がおかしい。麺がやたらとソリッドな気がするが、これは一体…?
容器の中に入っていたのは、チャーシューとかやくの小袋、そしてゾマホンさんがよくかぶっている帽子のような物体。勘の良い人はお気付きかもしれないが、なんと実はこれこそがボスジャンだったのである。
カップラーメンを作る要領で容器にお湯を注ぎ、フタをして待つこと5分。麺だと思っていた黄色い円柱が、ボスジャンの本体に変身する。水気を切り、よく乾かせばほぼ完成だ。
どこからどう見ても焼豚なトッピングはワッペンで、かやくが出てくると思っていた袋にはボタンが入っていた。それらを仕上げに盛り付け、「ラ王ボスジャン」の出来上がり。着心地やいかに。
袖を通した瞬間、思わず口をついて出た言葉は「まるで、生めん。」もしも筆者がサイコメトラーだったら卒倒してしまうかもしれないほど、この1着からは両社の25年の歩みがひしひしと伝わってくる。筆者のペラッペラな27年分の人生がプロダクトの素晴らしさを邪魔していることに関しては、この場を借りて謝罪したい。
「ラ王ボスジャン」は正真正銘の一点物なため、大きさもこのワンサイズのみとなる。ちなみに筆者の身長は168cm、体重は59kgで、『スラムダンク』の宮城リョータ氏と全く同じ体格であるため参考にしていただきたい。
細部まで妥協を許さないこだわりに注目
続いて、ディテールを紹介していこう。
肌触りもさることながら色味が最高にクールなボディは、本家ラ王でも叶わなかった生めんを実現するノンフライ綿。期せずして、“生めん色”という新たな概念が誕生する瞬間に立ち会ってしまった。
胸元に鎮座するのは、リアルな焼豚のツヤを再現した「焼豚ワッペン」。贅沢な金の箔押しを施し、ブラウン×ゴールドの絶妙な配色で、さりげないラグジュアリー感を演出している。このワッペンだけでも商品化してくれないものだろうか。
「背脂ボタン」と名付けられたボタンは、紺ブレを思い起こさせるシャイニーな仕上がり。インナーにBDシャツ、足元にローファーを持ってくれば、オフィスカジュアルにも対応できる。
学ランやヴィンテージのワークウェアなどに見られる、取り外し可能なチェンジボタンを採用している点も味わい深い。しかも裏ボタンはネギモチーフで、一つひとつ形が違うという徹底ぶり。
背面には、コラボロゴが大きくプリントされている。余談ではあるが、ラ王の容器が円形でなく八角形なのは、店頭に陳列する際に立てて並べることができるのも理由のひとつだという。風水的に、八角形は運気をアップさせる形だという説もある。八角形恐るべし。
「ラ王 コーヒー味」や、宇宙人ジョーンズ専用「ラ王 宇宙味」など数多のボツ案を経て、ついに完成した「ラ王ボスジャン」。ハガキから誰でも応募可能で、期限は2月28日までとなっている。しつこいようだが本当に1名にしか当たらないので、気になる方は今すぐ特設サイトを訪問してみてほしい。あわせて、日清食品が1月8日に発売した「日清ラ王 復刻版しょうゆ・みそ」、サントリーが2月6日から発売する「プライドオブボス 第2弾」のチェックもお忘れなく。