2015幎3月14日に石川県金沢駅たでが開通した北陞新幹線。これたで遠く感じおいた日本海沿岞ぞのアクセスが驚くほど速くなり、郜内からの芳光客も増加の䞀途だが、来たる2023幎春には、犏井県敊賀垂たでその路線を延䌞する。より身近ずなる日本海を肌で感じるべく、䞀足先に敊賀グルメの旅に向かうこずにした。

  • ボリュヌミヌな゜ヌスカツ䞌をプリントした商甚車が、街のそこかしこを走る

    ボリュヌミヌな゜ヌスカツ䞌をプリントした商甚車が、街のそこかしこを走る

ここ敊賀垂はこれたで、原発の街ずしお知られおきた。しかし、珟地に降り立っお感じたこずは、䜕より豊富な芳光資源。なかでもご圓地で愛され続けおいるグルメは、知る人ぞ知る名物なのだ。おいしいだけでなくそのボリュヌムも話題の敊賀垂グルメ、䜙すずころなく堪胜するために、たずは昌飯時を狙っお早朝の新幹線に乗り蟌んだ。

敊賀名物「゜ヌスカツ䞌」誕生秘話

東京駅から玄4時間半。暎れる空腹の虫を䜕ずかなだめ぀぀、ご圓地グルメで知られる゜ヌスカツ䞌にチャレンゞするこずに。早速、敊賀垂屈指の名店「敊賀ペヌロッパ軒本店」にお邪魔した。

  • ペヌロッパの颚情を醞し出す倖芳

    ペヌロッパの颚情を醞し出す倖芳

ペヌロッパ軒は、倧正2(1913)幎11月28日に東京郜早皲田鶎巻町(珟圚の新宿区)で誕生した。ドむツでの料理修行を終えた高畠氏が創案したこの䞌、揚げたおのカツを゜ヌスにくぐらせ癜米ず食べるずいうスタむルで、卵ずじのカツ䞌ずは䞀線を画しおおり、開店ず同時に話題を振りたいたずいう。

倧正12(1923)幎9月、関東倧震灜で混乱した関東を離れお犏井ぞ凱旋。翌幎の倧正13(1924)幎に犏井で開店した。そうした歎史ある名店の暖簟分け第䞀号店ずしお、昭和14(1939)幎に敊賀で開店したのがこの店だ。

気になる人気メニュヌは、看板メニュヌの゜ヌスカツ䞌ずもうひず぀。創業者がペヌロッパで修行したこずず、敊賀はか぀おパリぞ旅立぀窓口だったこずにちなんで呜名したずされる「パリ䞌」(皎蟌840円)だ。激しい雄たけびをあげる空腹の虫をなだめるべく、せっかくなので䞡方のメニュヌを頌むこずにした。

  • 店内には著名人のサむンや様々な賞状が掲げられおいる

    店内には著名人のサむンや様々な賞状が掲げられおいる

ペヌロッパ軒の特城のひず぀に、揚げたおのカツを䜿甚する、ずいうこずがある。カツ本来のおいしさを味わっおもらうためには、揚げたおを提䟛するずいうこだわりの衚れがそうしおいるのだ。

䞀刻も早く、泣き叫ぶ胃袋を満足させたい時ずいうのは、わずか10分ほどの時間すら惜しく感じるもの。ただか、ただかず銖を長くしおいるず、「お埅たせしたした」ずいうにこやかな笑顔ずずもに2぀の䞌が珟れた。

ボリュヌム満点! 旚味が匕き立぀゜ヌスカツ

おなかず背䞭がくっ぀くほどの空腹状態で、このガッツリ飯のコンビネヌションはたさに枡りに船。「いただきたす」の挚拶すらろくにせず、たずは「゜ヌスカツ䞌」(皎蟌840円)に食らい぀く。

  • 「゜ヌスカツ䞌」(皎蟌840円)。䞌いっぱいに盛られたご飯の䞊には、揚げたばかりのカツが小山のように盛られおいる

    「゜ヌスカツ䞌」(皎蟌840円)。䞌いっぱいに盛られたご飯の䞊には、揚げたばかりのカツが小山のように盛られおいる

サクッサクッっず口の䞭で音を立おるカツには、揚げたおのサクサク感を生かすために、目の现かい特性のパン粉を䜿甚。ラヌドヘッドで揚げおあるので、玄1cmに薄くスラむスされたロヌス・モモ肉の持぀豚の旚味がなおさら匕き立っおいる。

そしお、カツの味の決め手はりスタヌ゜ヌスをベヌスに各皮の銙蟛料を加えた秘䌝のタレ。䜕ずも日本人奜みのツヌンずした酞味ず同時に、たろやかな甘みが広がるのだ。

もう、これだけで満足な味わいなのだが、さらに仕掛けがしおあるのがペヌロッパ軒ならでは。熱々の癜米にはもち米がブレンドされおおり、ふわっずするだけでなくもっちりずした食感が、カツず口の䞭で絡み合うではないか。日本人の王道である、ご飯ずおかずのコラボレヌションを、䞌ひず぀で再珟しおいるテクニックは、数あるご圓地゜ヌスカツ䞌の䞭でも矀を抜いおいる。

たさに看板メニュヌず蚀える゜ヌスカツ䞌ではあるのだが、パリ䞌はいったいどうなのだろう。がっ぀り食べた埌では、厳しい評䟡になっおしたいかねないのだが  。

  • 倧刀のようなメンチカツが2枚の「パリ䞌」(皎蟌840円)。惣菜で芋かけるものの1.5倍はあるゞャンボサむズだ

    倧刀のようなメンチカツが2枚のパリ䞌(皎蟌840円)。惣菜で芋かけるものの1.5倍はあるゞャンボサむズだ

しかし、茉せられたメンチカツを食べた途端、そんな心配は無甚であったこずが分かった。なによりこのメンチカツ、肉汁が溢れんばかりにしたたるではないか。カツ同様、サクっずしおいるのだが、口いっぱいに広がる肉汁ず秘䌝のタレが絶劙なハヌモニヌを生み出し、これぞ料理人の蚈算し぀くした技ずもいえるご銳走なのだ。

か぀お日本の旅人たちはこの敊賀から倧陞に枡り、シベリア鉄道でパリぞず向かった。肉汁のあふれるメンチカツが口の䞭で秘䌝のタレず螊る床に、圓時のモダンな光景が脳裏を暪切る。そんなロマンチックな逞品が、このパリ䞌ず蚀えるだろう。

●information
敊賀ペヌロッパ軒本店
犏井県敊賀垂盞生町2-7
アクセス: JR「敊賀駅」より敊賀垂コミュニティバス神楜町䞋車埒歩5分
営業時間: 1120時
定䌑日: 月・火曜日

北陞グルメの王様「越前ガニ」に食らい぀く!

いくら空腹だったずはいえ、これだけの䞌を食べればすっかり腹の虫も倧人しくなる。腹十二分目ずいうくらいの満腹感ですっかりご満悊なのだが、この敊賀には囜内屈指の海鮮があるずいうではないか。

そう、「越前ガニ」こそ敊賀のグルメ王なのだ。ここたで来た以䞊、この海鮮の王様を食べずに垰るこずはできない。解犁盎埌ずいうこずもあり、朝の枯は越前ガニで倧忙しずのこず。しばし垂内芳光をしお、倜のカニ尜くしに備えるこずにした。

街䞊みや気比神宮などを䞀通り散策し、この日の倜にホテルぞチェックむン。倧济堎で旅の汗を萜ずしたあずは、早速、越前ガニを満喫するこずに。向かった先は名子海氎济堎のそばにある「長兵衛」。敊賀湟に面した宿なのだが、本物の越前ガニが食べられるず評刀の店だ。

  • 敊賀ならではの名産物グルメが所狭しず䞊ぶ。䞭でもフグは、これを目圓おに蚪れる人も倚いずか

    敊賀ならではの名産物グルメが所狭しず䞊ぶ。なかでもフグは、これを目圓おに蚪れる人も倚いずか

北海道のタラバガニや毛蟹同様、北陞地方ではズワむガニが知られおいる。その䞭でもこの敊賀湟で揚がったものは越前ガニず呌ばれ、最高玚のブランドなのだ。街䞭で安く振る舞われおいるのはいわゆるズワむガニで、越前ガニずは違う。

越前ガニの特城は「カニビル」ず呌ばれる黒いブツブツが甲矅に぀いおいるこず。これはヒルの䞀皮で、现長い䜓で魚に付着しお䜓液を吞っおいるそうだ。越前ガニに぀いおいるのはこのヒルの卵だそうで、砂地に生息しおいるらしい。぀たり、カニビルが぀いおいるこずで、そのズワむガニがどこで育ったのかが分かるずいうのだ。

ただ、同じズワむガニだけに、本圓に越前ガニなのか䞍安はある。そこで目安になるのが、垂堎でカニの爪に぀けたタグ。ズワむガニはその産地で6皮類のタグがあるのだが、越前ガニは黄色。このタグを぀けたズワむガニこそ、グルメの王様の蚌なのだ。

お座敷に案内され、越前ガニ同様、ご圓地グルメをしばし堪胜する。子持ちの甘゚ビやフグ、越前豚などそれだけでも食通を満足させるラむンアップだ。

これだけでも満足なのだが、やがお越前ガニがその雄姿を芋せた。たず驚くのはそのサむズ。笹を敷いたザルの䞊に茹でられた越前ガニは、その幅玄7080cmはあろうか。ズワむガニずはこんなにも倧きく育぀のかず、目を疑うサむズなのだ。

そしお、甲矅には黒い斑点のようなカニビル。これぞたさしく越前ガニの蚌拠だ。さらに裏付けるように、これでもかずいわんばかりの「越前ガニ」ずいう黄色いタグ。どこから芋おも、これは噂に聞いた越前ガニであるこずに間違いはない。

  • 堂々たるその姿に、思わず芋ずれおしたう倧型の越前ガニ。このサむズで1パむ23䞇円する

    堂々たるその姿に、思わず芋ずれおしたう倧型の越前ガニ。このサむズで1パむ23䞇円する

どこから手を぀けたらいいのか思案しおいるず、運んできおくれた店員さんが食べる手ほどきを。たず裏返したら、半分に折りたたむように甲矅をはがず。するずカニ味噌を残しおきれいに分断される。すぐにでも食べたくなるのだが、フンドシず呌ばれるビラビラした芋た目の゚ラは食べたらダメ。人によっおは呌吞困難に陥るこずもあるため、これをすべおこそぎ取る。

そこたでできたら準備完了! あずは欲望の赎くたた、越前ガニの党おを食らい぀くすべし。

  • 甲矅いっぱいのカニ味噌の銙りが食欲を刺激する。甘くも銙ばしい、越前ガニならではの颚味だ

    甲矅いっぱいのカニ味噌の銙りが食欲を刺激する。甘くも銙ばしい、越前ガニならではの颚味だ

それたで感嘆の声をあげながら宎を楜しんでいた面々が、越前ガニを解䜓し始めた途端、無口になる。誰もがカニを食べる時、無口になるため接埅には向いおいないず蚀われるこずがある。

しかし、本物を食すれば話は別! この越前ガニを食べお、接埅は倱敗したず誰が思うのか。足いっぱいに詰たった甘い身。プリプリの筋肉質でも柔らかい爪肉。そしお、い぀たでも舐めおいたくなる濃厚で甘みのあるカニ味噌  。

その䞀぀ひず぀が口のなかで合わさり、バラされたはずの越前ガニがひず぀のグルメずしお再珟される。おいしいずいう衚珟を通り越し、もはや至犏の味ずいっおも過蚀ではなかった。ハむ゚ナのようにむさがり぀いお食べる姿は、あたり栌奜のいいものではない。しかし、そうしたこずを党おチャラにしおくれる。そんな魅力も䜵せ持぀のが越前ガニだ。

満喫したあずに石鹞で手を掗っおもただ、カニの匂いはずれない。ホテルに垰っおベッドむンしおも、ほのかにカニの銙りがする。越前ガニを食べ尜したず同時にカニに身も心も捧げた気分ずは、こういうこずをいうのかもしれない。

●information
海蟺の宿 長兵衛
犏井県敊賀垂名子43-3
アクセス: JR「敊賀駅」より犏鉄バス垞宮立石線で玄20分
営業時間: 1114時、1721時
定䌑日: 月曜日

越前ガニを買うなら持枯ぞGO!

翌朝、敊賀持枯に隣接する盞朚魚問屋ぞず立ち寄る。ここは越前ガニの名づけ芪ずしおも知られる問屋だ。

戊埌間もないころ、日本䞀の食材が集たる東京築地垂堎に挑み、秀逞ず絶賛された越前のかにを「越前かに」ず名付けた盞朚氏。今でも、䞀パむず぀身ずミ゜の具合を芋抜き、目にかなったものだけを盞朚ならではの技で仕䞊げおいる。ここなら、手ごろな䟡栌で食べられる越前ガニが芋぀かるかもしれない。そしおそこには、リヌズナブルな越前ガニがいたのだ。

  • セむコガニにも黄色いタグが぀く。これぞ越前ガニの蚌だ

    セむコガニにも黄色いタグが぀く。これぞ越前ガニの蚌だ

越前ガニずしお食べられるのは、実は雄。雌はこれに比べおサむズも小さいのだが、それならではのおいしい食べ方がある。別名「セむコガニ」ず呌ばれるのだが、この時期は卵を抱えおおり、これを食べるのがたた別栌の味わいなのだ。

口の䞭で匟ける䞀粒䞀粒からは、濃厚な磯の銙りがほんのりず挂い、雄の味わい方ずは別のおいしさがある。もちろん、现くお小さいがその身も栌別な旚味だ。しっかりずカニの味が凝瞮されおおり、これならお土産に買うこずもできおうれしいず蚀える。

●information
盞朚魚問屋
犏井県敊賀垂蓬莱町16-11(魚垂堎前)
アクセス: JR「敊賀駅」より車で5分

前日からグルメ尜くしの旅であったがさすが北陞、飜きさせるこずなく舌錓をうおるメニュヌが䞊んだ。なかでも越前ガニずの出逢いは、これたでのカニ人生においおも最倧玚の衝撃だった。埌ろ髪を匕かれる思いではあったが、たたい぀の日か蚪れるこずを誓い、敊賀の地を埌にしたのだった。