テレビ朝日系『帯ドラマ劇場』(毎週月~金曜12:30~)の第3弾として、シャンソンの女王・越路吹雪の一代記を描く『越路吹雪物語』が放送されることが21日、明らかになった。来年1月にスタートする。

岩谷時子役の木南晴夏(左)と越路吹雪役の瀧本美織=テレビ朝日提供

主人公である越路吹雪(本名・河野美保子、愛称「コーちゃん」)は、歌が大好きな少女で、宝塚音楽歌劇学校を受験。合格したものの、踊りもできずに"落ちこぼれ"となるが、天性の歌唱力と明るい性格で、男役トップスターへの階段を駆け上って行く。退団後は、日本を代表する作詞家・岩谷時子とタッグを組み、「愛の讃歌」などシャンソンを多くカバーしたことから、"日本シャンソン界の女王"と呼ばれる稀代の歌手となった。

そんな越路の青年期を瀧本美織、岩谷の青年期を木南晴夏が演じることが決定。瀧本は「このお話をいただくまで、恥ずかしながらあまり越路吹雪さんについて存じ上げなかったので、本を読んだり、昔の映像を拝見したりして、これが"シャンソンの女王なのか…!"と感動しているところです」と率直に明かしながら、自らボーカル経験があり、歌唱シーンも多いが、「越路さんは情感たっぷりに歌い、どの曲からも感情が伝わってくるので、私も表現力豊かに歌いたいなと思っています」と意気込む。

一方の木南は「私は大阪出身で宝塚歌劇団を観て育ってきたので、宝塚のドラマに関われるなんて夢のよう」と感激。「岩谷さんの人物像が描かれた本やインタビューを読ませていただきましたが、皆さん口をそろえるように"上品なレディーだった"と書いていらっしゃるので、とにかく品のあるイメージを壊さないよう演じていきたいと思っています」と抱負を語った。

越路(美保子)の少女期を演じるのは、岩淵心咲。他に、美保子の小学校時代の親友役で市川由衣、美保子の父役で尾美としのり、美保子の母役で濱田マリ、時子の母役で原日出子、美保子と父が2人で身を寄せた下宿の主役で宮崎美子といったキャスト陣が脇を固める。

脚本を担当するのは、『星の金貨』(95年、日テレ)、『ピュア』(96年、フジ)といったヒューマンドラマを手がけてきた龍居由佳里氏。テレビ朝日の藤本一彦プロデューサーは「越路さん、岩谷さんは日本の音楽シーンを変えた偉大な方たちですし、今、ラップなど歌詞を大切にした曲がありますが、岩谷さんがつづった歌詞は若者たちにも共感してもらえるものがあると思います」とコメントしている。