俳優の西田敏行が4日、テレビ東京系スペシャルドラマ『琥珀』(9月15日21:00~23:08)記者会見に、寺尾聰、鈴木京香とともに登場した。また、同局 相内優香アナウンサーが司会を務めた。
同作は浅田次郎原作の同名小説を実写化。同局は西田×浅田のゴールデンコンビとして、過去に『角筈にて』(1999年)、『天国までの百マイル』(2001年)、『ラブ・レター』(2003年)、『シューシャインボーイ』(2010年)をドラマ化している。今回は脚本家に岡田惠和を迎えた5作目となる。
西田は「カメラを連れてちょうど京香さんと撮影するときに『今、蜃気楼が出ました』という放送があったんですよ。この番組はついてるなと思いました」と撮影を振り返った。すると試写会に参加していた、ロケ地である魚津出身の観客からも「私もまだ見たことないの。地元にいながら!」と声があがる。一方の寺尾は「ほとんど宿と撮影現場にいて、1人だけ蜃気楼も見れずに、ちょっと時間があるとお蕎麦やさんがないかなとウロウロしたくらいで……」と切ないエピソードを披露した。
作品にちなんで「追いかけていたいもの、逃げたいもの」を聞かれた寺尾は「1番逃げたいのは、質問されるこういう場面」と苦笑する。「作ったものを観てくれればそれでいいんだ」と言うと、西田も「役者にはどこか、納品済みだという気持ちがある」と同意していた。
また同質問に、西田は「寺尾聡さんが『ルビーの指環』で10週連続で勝ち抜いていた時に、私の『もしもピアノが弾けたなら』は4位だったんですね。だから、いつか追いかけたいなと思ってたんですけど、ついぞ追いかけきれずに終わってしまいました」と回答。しかし寺尾が「西田さんと京香さんが私のライブに遊びに来てくれて、一緒に歌いました」と明かし、「私のライブなのに西田敏行ライブになってた」と語ると、西田も「けっこう受けてた」とまんざらでもない様子だった。
作中では鈴木演じる幸子が、寺尾演じる荒井に好意を寄せることになるが、もし鈴木本人だったらどちらを選ぶか? という質問に、鈴木は「10人女性がいたら、全員が悩むと思うんです。おふたりとデートできることになったらどうなさいます?」と悩む。「私はもうやはり幸子を演じてしまったものですから」と前置き、「私は幸子と別には語れないので、幸子の思いで荒井さんを選ぶんだろう」と、寺尾演じる荒井を選ぶ様子を見せた。しかし「(西田と)楽しく一緒に蜃気楼を見たあの瞬間も素敵でしたし。素晴らしい素敵な男性2人の間でご一緒できたというだけで、私の役が最高に幸せな役だったのかもしれません」とまとめた。