飲食接待費とは、通夜から葬儀にかけて参列者にふるまう食べ物や飲み物の費用のことです。参列者が多いほど、その分費用がかかります。葬儀社に頼むほか、自分で飲食店へ手配をすることもできます。寺院への費用とは、寺院の僧侶に読経や戒名をお願いする際に渡すお布施の費用です。付き合いのある寺院に頼むことになりますが、費用は寺院によって幅があります。そして、「葬儀一式費用」とは、通夜、告別式、遺体の搬送、火葬に必要な物品、人件費などを含む費用のことです。
ちなみに、上記のアンケートによると、家族の葬儀を経験して困ったことは、「心付けやお布施の額」「通夜・告別式の接待の仕方や手配」「葬儀の手順がわからなかった」などが上位に挙がっています。その他にも、「予想以上に会葬者があった」「見積もり以上の請求があった」など、費用に関わる困りごとも目立っています。頻繁に経験するものではないと言っても、いざという時のために、葬儀の基本的な手順や費用の目安などは知っておきたいものですね。
葬儀の費用を抑えるためには
一般的に、葬儀費用の相場は、けっして安いと言える金額ではないでしょう。となると、少しでも費用を抑えられないかと考えますよね。葬儀の費用は、規模が大きくなり参列者が増えるにつれ高額になっていきます。それなら、家族葬のように身内だけの葬儀なら費用は安くなるのでしょうか。
葬儀の形式には、知人、友人など多くの参列者を招く一般的な葬儀のほか、家族や親族、友人などごく親しい人に限定した「家族葬」があります。一般的な葬儀の場合、先述したような費用がかかる一方、家族葬の場合は、参列者の人数がおおよそ50名までとなり、その分飲食接待費を抑えることができます。
ただし、一般的な葬儀では、参列者から香典をいただくことになります。香典返しの分を差し引いたとしても、香典によって葬儀の費用を補てんすることができます。仮に、一人平均7000円の香典があったとすると、参列者が100人で70万円。家族葬で全て費用を持ち出す場合と比べて、そう金額に大差ないこともあるようです。
そのため、「費用を抑えたいから家族葬」と決めつけるのは、早計と言えます。まずは、どのような形で亡くなった人を見送りたいのかを考えてみましょう。その上で、希望の金額に抑えるためには、こちらの予算をあらかじめ決めておき、その範囲内で葬儀社にプランを立ててもらうことです。また、複数の葬儀社に見積りを出してもらい、比較するのもいいでしょう。今はインターネットで情報を集めることもできます。葬儀社に言われるまま葬儀を依頼してしまい、無駄な費用が発生して後から後悔するようなことは避けられるのです。
最後に、葬儀の費用をどのように備えておけばいいのか解説します。