幼児にとってお絵描きは、楽しい遊びの定番となっている。1人遊びをしてくれるので手がかからず、時にはわが子の思いがけない発想や想像力の豊かさ、観察眼の確かさに驚かされることもあるかもしれない。しかし一方で、時と場所を選ばない奔放な落書きは、なかなか頭の痛い問題でもある。今回は、子どもを持つ女性マイナビニュース会員300名に、「子どもの落書き」について聞いてみた。
Q.子どもに落書きをされたことはありますか?
はい 70.7%
いいえ 29.3%
Q.「はい」と答えた方にお聞きします。子どもに落書きされた場所は次のうちどれですか?
1位「壁」 54.7%
2位「床」 43.4%
2位「家具」 43.4%
4位「ドア」 17.0%
5位「自分の体」 16.5%
6位「服・かばん」 14.6%
7位「冷蔵庫」 13.7%
Q.どのような状況で、どんな落書きをされましたか。具体的に教えてください
「壁」
・「キッチンで料理をしながら子どもの様子を見ていたが、揚げ物に注意が向いている際に、キッチンカウンターの壁に線を引っ張ったりグルグル丸を描いたりといった落書きをされた」(33歳/富山県/医療・福祉・介護サービス/専門サービス関連/会社員・公務員・団体職員)
・「トイレに行っていたら、紙にお絵描きしていたペンで壁に落書きしていた」(38歳/佐賀県/海運・鉄道・空輸・陸運/技能工・運輸・設備関連/会社員・公務員・団体職員)
・「ペンやえんぴつを持って動き回っていて、壁にシューっと線が描かれていた」(37歳/福島県/医療・福祉・介護サービス/その他技術職/会社員・公務員・団体職員)
・「自分が書き物をしていて、子どもが珍しく静かにしているなと思ったら、私のマネをして鉛筆を持って壁に向かっていた」(39歳/鳥取県/日用品・雑貨/事務・企画・経営関連/個人事業主・会社役員)
・「階段に座って壁に描いていた」(47歳/宮城県/日用品・雑貨/販売・サービス関連/会社員・公務員・団体職員)
・「ボールペンで壁紙に絵を描いていた。ペンを使い始めたばかりで、親の目を盗んで勝手にペンを取って使用。2歳手前ぐらいで、ダメな所などをまだ理解しきれていなかった」(32歳/宮城県/信用組合・信用金庫・労働金庫/事務・企画・経営関連/会社員・公務員・団体職員)
・「洗濯物を干している時に、鉛筆で壁にいっぱい絵を描かれていました(今日)」(35歳/愛媛県/医療・福祉・介護サービス/専門サービス関連/会社員・公務員・団体職員)
「床」
・「お絵描きをしている時、クレヨンで床にたくさん描かれた」(36歳/広島県/その他/その他・専業主婦等/会社員・公務員・団体職員)
・「お友だちのお家で、自由に床にお絵描きできるようになっているところがあり、その習慣をそのまま持ち込まれた感じです」(25歳/東京都/その他/営業関連/会社員・公務員・団体職員)
・「家族の姿を、床一面に描かれた」(25歳/東京都/その他/営業関連/会社員・公務員・団体職員)
・「床に塗り絵や紙を置いて落書きしていると、途中からそのまま床にも落書きしてしまう」(24歳/沖縄県/フードビジネス/販売・サービス関連/会社員・公務員・団体職員)
・「ペンを握るだけなので、テーブルに置いたノートや床に置いたチラシなどから勢い余ってはみ出す」(30歳/富山県/官公庁/公共サービス関連/会社員・公務員・団体職員)
・「画用紙に描き終わったら、畳に描かれていた。楽しそうに歩きながら壁に線を描いていた」(48歳/神奈川県/専門店/販売・サービス関連/個人事業主・会社役員)
「家具」
・「お絵描きの延長で、机に落書きされた」(32歳/北海道/教育/事務・企画・経営関連/会社員・公務員・団体職員)
・「クレヨンでお絵描きしている時に画用紙からはみ出て、そのままテーブルにも描いていた」(25歳/北海道/医療・福祉・介護サービス/専門サービス関連/会社員・公務員・団体職員)
・「クレヨンを渡して目を離したすきに、椅子に落書きをされた」(33歳/東京都/精密機器/事務・企画・経営関連/会社員・公務員・団体職員)
・「テレビを見ながらボールペンでソファに落書き」(27歳/兵庫県/ソフトウェア・情報処理/事務・企画・経営関連/会社員・公務員・団体職員)
・「ペンがあり、そこに白いクロゼットがあり、描いたようです」(40歳/静岡県/コンピューター機器/販売・サービス関連/個人事業主・会社役員)
・「引っ越しで片付いてなかったため、普段はしまっている油性ペンで買ったばかりのソファなど、家中に描かれた。ソファは届いてすぐに、塗り直しに出した」(37歳/埼玉県/専門店/販売・サービス関連/会社員・公務員・団体職員)
・「食卓テーブルの裏や椅子の裏にもぐって、いい子にしていると思ったら、しっかりマジックで描いていた。まだ小さかったので、丸やら四角みたいなものや線。本人は好きな動物とか言っていたが」(51歳/広島県/その他/専門サービス関連/会社員・公務員・団体職員)
「ドア」
・「ふすまにペンで線が描かれていた」(37歳/大阪府/医療・福祉・介護サービス/事務・企画・経営関連/会社員・公務員・団体職員)
・「1人遊びの時、マジックで」(45歳/山梨県/生命保険・損害保険/事務・企画・経営関連/会社員・公務員・団体職員)
・「料理をしている時に、ふすまに油性ペンでグルグル描きにされた」(33歳/鹿児島県/医療・福祉・介護サービス/専門サービス関連/会社員・公務員・団体職員)
「自分の体」
・「テレビを見ながら、アニメのキャラクターを自分の足に書いていた」(52歳/福島県/建設・土木/事務・企画・経営関連/会社員・公務員・団体職員)
・「紙の上に絵を描いていたが、勢いあまってはみ出した。間違って自分の指についてしまい、そのまま面白くなってやり続けた」(39歳/東京都/教育/専門サービス関連/会社員・公務員・団体職員)
・「姉妹で遊んでいる時、上の子がお絵描きしているのをマネして、紙ではなく壁や体に……。まだ小さいので意味のある内容ではなく、直線や曲線がいっぱい。顔に緑のペンで落書きしたときは、 メロンのようでした」(38歳/東京都/ソフトウェア・情報処理/事務・企画・経営関連/会社員・公務員・団体職員)
・「両津勘吉(漫画『こちら葛飾区亀有公園前派出所』の主人公)みたいな眉毛を描かれた」(21歳/滋賀県/官公庁/その他・専業主婦等/会社員・公務員・団体職員)
「服・かばん」
・「お絵描きしながら、服にも描きたくなって描いた」(46歳/青森県/その他/事務・企画・経営関連/会社員・公務員・団体職員)
・「隣に座らせていた時、肩掛けバッグの表面いっぱいにシャネルマークを描かれた」(44歳/千葉県/建設・土木/その他・専業主婦等/会社員・公務員・団体職員)
・「明日のカバンを準備した後、携帯を触って目を離すと……、ペンを掴み描いていました」(28歳/沖縄県/農業協同組合/事務・企画・経営関連/会社員・公務員・団体職員)
・「床に置いておいたかばんに、ちょっと目を離したらボールペンで落書きされました」(27歳/愛知県/医療・福祉・介護サービス/その他技術職/会社員・公務員・団体職員)
「冷蔵庫」
・「マジックで、がーっと引いていました。ちょっと目を離した隙にです」(41歳/東京都/通信関連/事務・企画・経営関連/会社員・公務員・団体職員)
・「冷蔵庫に油性マジックで描かれた。消せると思っていたらしい」(31歳/大阪府/教育/その他・専業主婦等/会社員・公務員・団体職員)
・「気が付いたらペンを持っていて、わーーーっと描いていた」(23歳/青森県/化粧品・医薬品/事務・企画・経営関連/会社員・公務員・団体職員)
「その他」
・「シーツ: ボールペンで線を描かれていた。いつされたかは不明」(42歳/滋賀県/家電・AV機器/販売・サービス関連/会社員・公務員・団体職員)
・「仕事に使う大事なノートを放置している間に、ぐちゃぐちゃと殴り書きされた」(38歳/埼玉県/インターネット関連/クリエイティブ関連/個人事業主・会社役員)
・「上の子が習うためのピアノが届いたその日に、黒いピカピカのアップライトピアノに、陶器の箸置きでグルグルと傷を付けていた」(53歳/埼玉県/海運・鉄道・空輸・陸運/営業関連/会社員・公務員・団体職員)
・「図書館で借りた本: 家で読ませていたら、いつの間にか」(47歳/群馬県/フードビジネス/販売・サービス関連/会社員・公務員・団体職員)
・「保育園の連絡帳: 書きかけで置いていたため」(32歳/静岡県/医療・福祉・介護サービス/専門サービス関連/会社員・公務員・団体職員)
・「シーツ: 静かだなと思ったら、油性ペンでシーツに絵を描いていた」(47歳/東京都/繊維/事務・企画・経営関連/会社員・公務員・団体職員)
・「車: 悪気もなく、黒色の車の扉4枚に、にこちゃんマークを石で描いた」(43歳/愛知県/教育/公共サービス関連/会社員・公務員・団体職員)
・「大事な書類: 家で大事な書類を見ていた時に、横で楽しそうにお絵描き」(33歳/宮城県/不動産/事務・企画・経営関連/会社員・公務員・団体職員)
総評
「子どもに落書きされた場所は次のうちどれですか?」との問いに回答したのは、300人中212人。そのうちもっとも多かったのは「壁」で、半数以上の54.7%が挙げている。2位は同数で「床」と「家具」(各43.4%)だった。
落書きをされた状況としては、家事などの用事で目を離した隙に、とするものが目立った。また「床」や、テーブルなどの「家具」では、画用紙に絵や字を描いている中で夢中になり、ついついはみ出していってしまう、ということも起こりがちなようだ。お母さんが文字を書いているのを見て、見よう見まねでというケースも散見された。
落書きの際の筆記用具はクレヨンが多かったが、その他、鉛筆やボールペン、油性マジックなどもあった。中には石や陶器で、"描く"というよりはむしろ"傷付けている"と言った方がいいような事例もあり、後始末のことを考えると、笑うに笑えないエピソードとなっている。
絵や字に興味を持って、何にでも描きたがるということは健全な成長の証しであり、親としてもその知的好奇心や創造性をできるだけ育んであげたいと願うのは当然のことだろう。しかしながら、例えば新築の家や購入したての家電・家具、現状復帰が求められる賃貸物件、あるいは大切な書類や本などに落書きをされてしまうのは、いささか悩ましい問題でもある。
調査時期: 2016年12月8日~2017年4月24日
調査対象: マイナビニュース会員(子どもをもつ女性)
調査数: 300人
調査方法: インターネットログイン式アンケート