俳優の田村正和が演じる時代劇『眠狂四郎』が、復活することが2日、明らかになった。『眠狂四郎 The Final』と題し、スペシャルドラマとして、フジテレビ系列で放送される(放送日未定)。

名取裕子(左)と田村正和

『眠狂四郎』は、柴田錬三郎の豪剣小説で、1956年から「週刊新潮」で連載スタート。その後、何人もの名俳優が演じ、田村は1972~73年に放送された関西テレビ制作・フジテレビ系列の連続ドラマに主演した。

今回の『眠狂四郎 The Final』は、複雑な生い立ちを持ち、伝説の剣を操る孤高の眠狂四郎が、江戸に戻って自らの出生や運命に立ち向かうストーリー。相対する敵は、狂四郎と同じく円月殺法を使う妖術の使い手・加賀美耀蔵だ。

撮影は、今年春から1カ月かけ、京都・太秦で実施。田村は「ここは(東映京都撮影所)は、大正14年に親父(阪東妻三郎)がつくった撮影所で、自分もこの撮影所の近くで産まれました。そういったゆかりのある場所で時代劇を撮影できるということで今回のお話を受けました」と話す。

この役は、原作の柴田氏から指名されて演じたこともあり、「大事な作品」と思い入れがあるそうで、「70代の狂四郎を見たら(柴田氏が)何とおっしゃるのか不安だったので撮影前に先生のお墓参りをしてきましたが、『良いんじゃない』って喜んでましたよ」と思いを汲んだそうだ。

他にも、狂四郎を慕い、献身的に世話をする文字若役で名取裕子。加賀美耀蔵役で椎名桔平。さらに、八嶋智人、津川雅彦も出演。

名取は「いつも無口で静かな田村さんですが、殺陣になると青い炎のようにきらめいて、まさに狂四郎です。でも、どんな時も、全方位スキなくかっこよくて美しく、そのまま文字若の気持ちで目がハートになります!」、椎名は「お会いするのも初めてだったので、初日を迎えるまでは落ち着きませんでした。連日撮影をご一緒させてもらう中で、田村さんならではの演技を直に感じることができたのは、今後の役者人生の中で大きな財産となるでしょう」と、それぞれ語っている。