東京都渋谷区は2017年度から、公立学校に通う小学1年生~中学3年生に、1人1台タブレットを貸与する。家庭への持ち帰りも認め、授業運営のほか、家庭学習にも役立てるという。

東京都渋谷区、小中学生の全児童・生徒にタブレットを貸与

同区は2月14日、次年度の当初予算案を発表。その中で、「ICT教育の推進」として、渋谷区立の全小・中学校において、全児童・生徒・教師にタブレットを貸与する新規事業を盛り込んだ。貸与する予定のタブレットは8,600台となり、国内のLTE網を利用した、データ通信用のSIMカードも配備する。

ICT教育を担当する同区教育振興部によれば、公立小中学校の児童・生徒全てに、持ち帰りも認めた上でタブレットを貸与するという取り組みは、全国の自治体で初めてとのこと。同区では、昨年5月から一部の小学校で試験的にタブレット貸与・持ち帰りを認めていて、「家庭学習が楽しくなった」「成績が向上した」などの声が寄せられたことから、導入に踏み切ったという。

タブレットは調べ学習や、話し合い・議論などを取り入れた協働学習に使うほか、基礎学力を身に付ける目的でデジタルドリルも導入する見込み。「採点、解説、それに類似問題の提示などを行ってくれるデジタルドリルは、子どもたちの学習面でのつまずき解消に役立つ」として、それぞれの児童・生徒が授業でつまずいた部分を、タブレットを使った家庭学習で補うといった活用法を、想定しているという。

インターネット利用に関しては、有害サイトの閲覧ができないよう、フィルタリングをかけた上で、学習のための利用にとどめるとしていて、タブレットの利用時間も、7~22時に制限することを検討している。

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