おなか周りを気にしている中年男性は多い。もちろん、男性に限らず女性にも「ぽっこりしたおなかを何とかさせたい! 」と悩んでいる人は多数いるはずだ。「スマートで平ら」なおなかを維持させるには、運動も大切だが毎日の食事も重要となる。
海外のさまざまなニュースを伝える「MailOnline」にこのほど、ある栄養士が提唱する「ぽっこりおなかにならないために避けるべき食材」にまつわるコラムが掲載されたので、内容を紹介する。
ロンドンの栄養士、リアノン・ランバート氏は腹部膨満感(おなかの張り)やぽっこりおなかに悩まされないようにするため、摂取を控えたほうがよい食材をいくつかあげているので下記に簡単にまとめた。
レンズ豆
繊維が豊富に含まれているレンズ豆は健康によさそうだが、実は繊維が多い食べ物は大量のガスを出し、おなかが張る原因となる。他に豆やアーティチョークにも多くの繊維が含まれているとのこと。
乳製品
ランバート氏は「牛乳やヨーグルトといった乳製品はたんぱく質とカルシウムの優れた供給源です」と認める一方で、「米国立医学図書館によると、世界の65%以上の人はラクターゼという酵素を持っていないので、乳糖を分解できず消化器系のトラブルを引き起こす可能性があります」と指摘する。
乳糖がうまく分解できない「乳糖不耐症」の人は、腹部膨満や下痢を伴う可能性もあるため、無糖牛乳などをセレクトするとよい。
小麦
セリアック病(小麦などに含有されるグルテンによって起きる自己免疫疾患)の人やグルテンに過敏反応を示す人は、小麦を食べると腹部膨満や下痢などの消化器系トラブルにさいなまれる。
ジャンクフード
「ジャンクフードにはびっくりするほど多くの脂質や糖分、化学物質が含まれている」とランバート氏は語る。糖分はすぐに胃から腸に入り、けいれんの原因となる。大量の糖分を含むジャンクフードを過剰に摂取すると、すぐにおなかがガス状になりけいれんを起こすように。逆に脂質は長く胃にたまり、不快感と膨満感を招く。
塩分
塩分は体内で水分と結びつき、システムの水分バランスを維持している。塩分を過度に摂取すると体内に水分が多くたまってしまう。
炭酸飲料
炭酸飲料には多くの炭酸ガスが含まれており、消化不良やおなかの張り、けいれんの原因となる。大麦や小麦のような発酵性炭水化物で醸造されるビールなどは特に避けるべき。炭酸飲料よりも水を飲むように。
おなかの張りを減らす3つのヒント
以上をふまえたうえで、最後におなかの張りを減らすための3つのポイントをお伝えしよう。
■食べ過ぎにご用心
そもそも、食べ過ぎで不快になるようでは上記の食材を食べないようにしたところで大した意味はない。食べる量を減らし、よくかむようにする。また、水分を多く摂取することになるため、炭水化物中心の食事は慎むとよい。
■プロバイオティクスを食べよう
腸内バクテリアによるガスはおなかの張りに多大な影響を与えている。このようなガスやおなかの張りを減らすには、プロバイオティクス・サプリメントなどを活用するとよい。ガス生産と膨満感の軽減の両方に役立つことを示唆する多くの研究があるため、消化器系のトラブルを抱えている人には特にお勧めとのこと。
■食物アレルギーや過敏反応に注意する
アレルギー反応や過敏反応を起こすものを食べると、過剰なガスや膨満感などの原因となる。乳糖や果糖、卵、小麦、グルテンなどに反応する人もいるため、場合によっては専門の栄養士に相談するのも一考だ。
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記事監修: 杉田米行(すぎたよねゆき)
米国ウィスコンシン大学マディソン校大学院歴史学研究科修了(Ph.D.)。現在は大阪大学大学院言語文化研究科教授として教鞭を執る。専門分野は国際関係と日米医療保険制度。