BONDICは12月13日、映画『君の名は。』の大ヒットを受けて実施した「映画の興行収入とSNS投稿の関連」と題する分析結果を発表した。分析対象は『君の名は。』(8月26日公開)、『シン・ゴジラ』(7月29日公開)、『四月は君の嘘』(9月10日公開)、『聲の形』(9月17日公開)の4作品で、2016年7月25日~11月13日のSNS投稿数を調査した。
リツイート率が興行収入に影響
興行収入の推移をみると、4作品すべて公開2週目をピークに下り坂になる傾向があったが、公開1週目の興行収入は『君の名は。』が12.8億円で、『シン・ゴジラ』(8.5億円)、『四月は君の嘘』(2.4億円)、『聲の形』(2.8億円)と比べて圧倒的に高かった。
公開1週間目の1館あたりの習慣興行収入は『君の名は。』が432万円、『シン・ゴジラ』が243万円、『聲の形』が234万円、『四月は君の嘘』が83万円だった。
公開前のリツイート率(メディアを見て投稿)は、『君の名は。』が5.1でトップ、次いで『四月は君の嘘』が3.8、『聲の形』が3.7、『シン・ゴジラ』が1.4だった。
同社によると、公開前のリツイート率が『君の名は。』公開1・2週目の高い興行収入に影響しているといい、「『君の名は。』が優れていたのは、Web以外のメディアでのプロモーションによってSNS投稿のリツイートを多く獲得し、それが他との差別化を生んでいた』と分析している。
公開後のリツイート率(同)は、『君の名は。』と『シン・ゴジラ』が同率の1.8、『聲の形』と『四月は君の嘘』が同率の1.1となった。
週間興行収入の動きをみた場合、『君の名は。』と『シン・ゴジラ』は3週目以降の減少割合が比較的緩やかだった。同社は公開後のリツイート率が高いことが、週間興行収入の急激な低下を抑えているのではないかと推測している。