醤油の豊かな香りを舌で実感

しょうゆ味わい体験館は、主に2つのスペースに分かれている。ひとつはヤマサ醤油の歴史を紐解く資料や、昔の醤油作りの様子を伝える道具を展示したスペース。もうひとつは、醤油グルメが楽しめるスペースだ。

醤油づくりが銚子に根付くようになった歴史から当時の製法を伝える道具まで、視覚的に分かりやすく紹介されている

特にこの体験館でのオススメは醤油を用いたグルメたちで、一番人気は「しょうゆソフトクリーム」(税込250円)とのこと。ソフトクリームを食べてみると、コーヒー牛乳のようなレアチーズのような、複雑な味わいが楽しめる。

「しょうゆソフトクリーム」(税込250円)はオールシーズン提供

このソフトクリームの味わいを、モカのよう、みたらし団子のよう、と形容するよう人もいるようだが、そもそも醤油には約300種類の香りの成分が含まれているため、このような多様な味わいを感じられるとか。実際、自分はどのような味に感じられるのか、ぜひ試していただきたい。

また、せんべい焼きが体験できるコーナーもある。これは、1枚税込100円のせんべいを購入して自分で焼き上げるというもの。せんべいがふくれるまで多少時間がかかるが、1度ふくれるとあっという間にぷくぷくとふくれる。焦げてしまわないように注意をしよう。そばには醤油が用意されている。せんべいの両面にたっぷり醤油をかけて食べるのがオススメだ。

せいべいは1枚から購入可能。好きなようにあぶって、両面にたっぷりと醤油をかけるのがポイント

体験館の外には軽食の売店があり、そこには「ぬれ煎餅やきそば」(税込350円)なるものも。醤油ベースのやきそばはさっぱりしており、銚子名物のぬれ煎餅はその柔らかい食感と甘みでいいアクセントになっている。するっと食べられてしまうので、小腹が空いた時にぴったりだ。そのほかにも、利き醤油ができる「銚子はんぺん付き 味くらべセット」(税込150円)、中に白あんが入った醤油風味の「揚まんじゅう」(2個で税込150円)、銚子の魚と銚子の醤油が出会った「つみれ汁」(税込100円)も用意されている。

「ぬれ煎餅やきそば」(税込350円)は食感も楽しい

「銚子はんぺん付き 味くらべセット」(税込150円)

「揚まんじゅう」(2個で税込150円)

「つみれ汁」(税込100円)

オシャレなお土産も勢ぞろい

ここではやはり、お土産も醤油にちなんだものがいいだろう。売店ではヤマサ商品のみならず、デザインにもこだわりを感じられるオリジナル商品・限定商品がそろっている。1番人気は「ポップコーン」(税別450円)で、ほんのりビターな"こがししょうゆ味"や梅とぽん酢でさっぱり仕上げた"梅ぽん酢味"に加え、このほど千葉の名物"鯖カレー味"が登場した。新商品「醤油 ミルクプリン」(8個入り/税別410円)はソフトクリーム同様、いろんな味わいを想像できるスイーツに仕上げられている。

「ポップコーン こがししょうゆ味」(税別450円)

「醤油 ミルクプリン」(8個入り/税別410円)

「コースター」(税別477円)

ヤマサ醤油の工場ではそのほか、工場や銚子の街中で明治41(1908)年活躍していた蒸気ポンプ消防車や、日本に現存する最古のディーゼル機関車「オットー」も展示されている。このオットーは大正末期にドイツより輸入され、昭和39(1964)年までこの工場で活躍していた。当時は工場内に専用線が引かれていたとのこと。鉄道ファンにとっても魅力的な機関車との出会いも、ここで果たせる。

蒸気ポンプ消防車は昭和23(1948)年に現役を引退した

「オットー」を目指して工場に訪れる人もいるんだとか

工場見学は予約が必要だが、しょうゆ味わい体験館や売店は9:00~16:00まで予約なしで入場できる(入場無料)。また、ヤマサ醤油の工場見学に来たならば、銚子駅=外川駅を約20分でつなぐ、銚子電鉄の旅もあわせて楽しんでみるといいだろう。運が良ければ"美人車掌"で話題の袖山里穂さんにも会えるかも。

工場見学に銚子電鉄の旅をあわせても、十分都内から日帰り旅行ができる(写真は袖山里穂さん)

information
名称: ヤマサ醤油工場見学
所在地: 千葉県銚子市北小川町2570
最寄り駅: JR東日本「銚子駅」より徒歩7分、または銚子電気鉄道「仲ノ町駅」より徒歩3分
工場見学: 9:00~11:00、13:00~15:00
見学所要時間: 50分(土日曜日・祝日などは映画上映のみで約20分)
休館日: 年末年始(要問い合わせ)
予約方法: 完全予約制。インターネットで見学希望日の2カ月前から3日前まで。電話予約は、当日でも空きがあれば見学を受け付けている

※記事中の情報・価格は2016年11月取材時のもの