重厚感あるぜいたくな空間「ホテルヨーロッパ」

変なホテルはローコスト、機能性、生産性といったイメージであるが、もちろん伝統的なホテルサービスを追求した施設もある。直営ホテルの中でもフラッグシップホテルが「ホテルヨーロッパ」。重厚感あるぜいたくなホテルだ。ホテル内の各種レストランのクオリティーも一級。特にオススメは鉄板焼レストラン。長崎を感じる食材のクオリティーをぜひ堪能したい。

「ホテルヨーロッパ」ではゆとりを感じさせるハイクオリティーなサービスを

ホテルヨーロッパのゲストは、ウェルカムゲート(入国)から乗船できる無料のチェックインクルーザーを利用してのアクセスもオススメ(ハウステンボス入場券が必要)。ロビーを埋め尽くすユリの花々、ラウンジミュージック生演奏などゆとりを感じるホテルは、夫妻やファミリー、カップルなどをターゲットにしている。

無料のチェックインクルーザーにラウンジミュージックの生演奏も

ファミリーやカップルにオススメの「ホテルアムステルダム」

また、パーク内中心部にあるのが「ホテルアムステルダム」。ホテルに居ながらにしてパークの躍動感を楽しめる一方、マリーナを望む客室もあり、リゾート感あふれるステイが満喫できる。開放的な明るいロビースペースは質感の高さが際だち、非日常時間へ誘われる。客室のクオリティーも高く、デラックスホテルならではの設(しつら)えは安心感もある。

「ホテルアムステルダム」で非日常なひとときを

園内を循環するシャトルバス乗り場もホテル前にあり、パーク内の各スポットへのアクセスに便利。クオリティーの高いビュッフェレストランもあり、ホテルヨーロッパに並ぶラグジュアリー感あるホテルといえよう。パークをしっかり楽しみたいファミリーやカップルにオススメのホテルだ。

ホテルヨーロッパに並ぶラグジュアリーな空間が広がる

自然と調和した「フォレストヴィラ」

一方、コテージタイプの「フォレストヴィラ」は、パーク内の喧噪とは別世界の静寂を感じる施設。湖を囲むように点在するヴィラは自然との調和というイメージがピッタリだ。ハウステンボスのアクティビティはにぎやかで楽しいが、ステイは静かにゆったりと。そんなアクセントのセレクトもハウステンボスの充実したホテル群ならではだ。

「フォレストヴィラ」は湖を囲むように客室のヴィラが点在する

施設内のレストランはヘルシー&ウェルネスがテーマの「トロティネ」。明るい開放的な店内で楽しむ野菜中心の新鮮素材を使ったビュッフェは感動的だ。自然をテーマにしたプライベート感のあるフォレストヴィラは、ファミリーをはじめ学生グループなど、みんなでリラックスな時間を楽しみたいゲストにもオススメの施設と言える。

自然を感じながらゆっくりしたひとときを過ごしたい人にぴったり

また来たくなる飽きさせない多彩な仕掛けが、多くのゲストを惹きつけるハウステンボス。本来持ち合わせていたポテンシャルの高さにH.I.S.のエッセンスが注入され、ますます注目のテーマパークだ。遊びをセレクトするのも楽しみであるが、それぞれ趣旨が異なるホテルの個性を味わってみるのも一興だ。そんな注目ホテルの今後がますます楽しみである。

※記事中の情報は2016年8月のもの

筆者プロフィール: 瀧澤 信秋(たきざわ のぶあき)

ホテル評論家、旅行作家。オールアバウト公式ホテルガイド、ホテル情報専門メディアホテラーズ編集長、日本旅行作家協会正会員。ホテル評論家として宿泊者・利用者の立場から徹底した現場取材によりホテルや旅館を評論し、ホテルや旅に関するエッセイなども多数発表。テレビやラジオへの出演や雑誌などへの寄稿・連載など多数手がけている。2014年は365日365泊、全て異なるホテルを利用するという企画も実践。著書に『365日365ホテル 上』(マガジンハウス)、『ホテルに騙されるな! プロが教える絶対失敗しない選び方』(光文社新書)などがある。

「ホテル評論家 瀧澤信秋 オフィシャルサイト」