「無添 くら寿司」(以下、くら寿司)は7月29日、同店の人気サイドメニュー「シャリカレー」をカレーパンにした「シャリカレーパン」(税込162円)と、シャリを使った炭酸飲料「シャリコーラ」(税込194円)を発売した。ラーメンやカレーなど回転すしらしからぬサイドメニューを早くから提供している同店だが、その新作がカレーパンにコーラとは!? 気になるその味を実際に食べて確かめてきた。

くら寿司がとうとうカレーパンを出した!?

まずは、シャリカレーパンから食べてみよう。シャリカレーパンは、くら寿司こだわりのカレールーとすし飯を、自家製のパンでサンドした一品。「すしやのシャリカレーうどん」に続く、新しい「シャリカレー」系の商品だ。

「シャリカレーパン」(税込162円)

揚げたてで提供されたパンは、想像以上にカリっとした食感。13種類の具材と26種類のスパイスが溶け込んだカレーは、甘味と辛味のバランスが取れており、くら寿司のサイドメニューへのこだわりが垣間見える。食べ進めるとじんわりと辛さを感じるが、すし飯の甘さでまろやかな後味にまとめられていた。

すし飯の粒感がしっかりと残っている

一方の「シャリコーラ」は、カレーパンに合う飲み物として登場した炭酸飲料。「くら寿司らしいオリジナルコーラ」として、「米麹」を原材料にした一杯だ。米と米麹を使った甘酒のような風味に、コーラフレーバーを合わせ、隠し味に米酢が加えられた。

「シャリコーラ」(税込194円)

飲んでみると、炭酸の爽やかさと米の華やかな香りを感じる。飲み終わった後には、麹の優しい甘さが口の中に残っていた。やや甘酒を想起させる味わいだが、炭酸の刺激も少ないので子どもにもオススメだ。

麹の優しい甘さを感じられる炭酸飲料だ

なぜくら寿司は、斬新なサイドメニューを出せるのか?

これまでくら寿司では、「7種の魚介旨辛醤油らーめん」をはじめ、「すしやのシャリカレー」や「7種の魚介だれ 冷やし中華はじめました」、「すしやのシャリカレーうどん」など、回転すしの枠を越えたメニューを発売。今回の2商品にも、度肝をぬかれた人も多いだろう。ここまで大胆なメニューを展開できる理由を、同店を運営するくらコーポレーションの広報担当に聞いてみた。

――くら寿司には意外性のあるサイドメニューが多いと思うのですが、その理由をお聞かせてください。

オーダーレーンの登場でダイレクトに商品を提供できる

同社では、くら寿司でしか食べられないメニューを提供したいと思っております。また、お客さまに驚いてもらいたいという思いが強く、サイドメニューの中には10年以上も前から構想を練っていたものもあります。

――10年以上前から構想を練っていたメニューがあるんですね! それらの発売に至ったのは、何かきっかけがあったのですか?

転機が訪れたのは、2011年。注文を受けたものをお客さまにダイレクトに届けられる「オーダーレーン」と、レーンで回るすしを管理する「鮮度くん」が全店舗に整備されたことがきっかけです。

――具体的に、それらの効果を教えていただけますか?

鮮度くんに取り付けられているICチップのおかげで、各店に必要なネタの量をデータで管理することができるようになりました。これですしの廃棄量を減らすことができ、サイドメニューを開発するための余裕が生まれました。

またオーダーレーンによって、できたてのサイドメニューをすぐにお客さまに提供できるようになりました。今回の「シャリカレーパン」はできたてでの提供が必須となりますので、オーダーレーンは不可欠ですね。

これらを全店に取り付けたことで、ようやくサイドメニューを提供できるインフラが整備できたと思っております。

「鮮度くん」に付けられたICチップによってすしをデータで管理することが可能になった


構想から発売まで長い時間を要したくら寿司のサイドメニュー。広報担当は、今後の新商品も回転すしの枠に収まらない商品が登場することもあると話している。くら寿司の今後のメニュー展開にも期待したい。