どんなに仲のいい夫婦であっても、生活習慣や価値観の微妙な違いはつきものだ。お互いの育ってきた環境が違う以上、それは当然のことだろう。そうであるならば、ささいな意見の相違が大きな行き違いに発展する前に、最低限のルールを決めておくことは、賢い選択かもしれない。今回は、男性のマイナビニュース会員100人に「『絶対これだけは守ってほしい』と決めている夫婦のルール」を聞いてみた。

Q.「絶対これだけは守ってほしい」と決めている夫婦のルールはありますか

Q.「絶対これだけは守ってほしい」と決めている夫婦のルールはありますか
ある 40.0%
ない 60.0%

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Q.夫婦のルールはどのようなものですか。当てはまるものを選んでください。(複数回答)
1位「お金に関すること」 40.0%
2位「お互いの家族に関すること」 20.0%
3位「家事・子育ての分担に関すること」 17.5%
4位「自分たちの子どもに関すること」 15.0%
5位「夫婦喧嘩などマイナスの関係になった時にすること」 10.0%
5位「仕事に関すること」 10.0%

Q.具体的にどんなことを決めて、なぜそのルールが必要だと思ったのか理由を教えて下さい。また、それは実際に守られているかどうか合わせてお答えください
■「お金に関すること」
・「ルールというより、暗黙の了解か。借金はしない」(40歳/東京都/精密機器/メカトロ関連技術職/会社員・公務員・団体職員)
・「小遣い以外の収支を全て記録すること。無駄遣いしない/させないため」(58歳/高知県/教育/専門サービス関連/会社員・公務員・団体職員)
・「金銭収支のオープン化。生活維持」(61歳/神奈川県/その他/その他・専業主婦等/退職者)
・「収入も支出も全てクリアにして共有すること」(53歳/東京都/その他電気・電子関連/IT関連技術職/会社員・公務員・団体職員)
・「お金について、結婚前は嫁さんはほとんど無頓着だったので、家計簿を義務付けました。まぁ……なんとかぼちぼち続いているみたいです。また、家計簿をつけさせたことによって、お金に対する意識が変わったようで良かったですね。実際に、それで上手く回っています」(41歳/静岡県/精密機器/技能工・運輸・設備関連/会社員・公務員・団体職員)

■「お互いの家族に関すること」
・「どちらも、自分の親として扱うこと。介護などの際について、同等にする。ほぼ守られている」(48歳/京都府/フードビジネス/事務・企画・経営関連/個人事業主・会社役員)
・「お互いの親を大事にする」(55歳/長野県/海運・鉄道・空輸・陸運/営業関連/会社員・公務員・団体職員)
・「夫婦間では隠しごとをせず、お互いの家族を大切にし、何ごとにも共通理解をもってあたる→ほぼ満足」(59歳/埼玉県/その他/その他・専業主婦等/退職者)

■「家事・子育ての分担に関すること」
・「子どものことは、仕事を休んでも優先する」(33歳/東京都/官公庁/事務・企画・経営関連/会社員・公務員・団体職員)
・「いらないトラブルにならないように、分業すること」(32歳/岩手県/農業協同組合/公共サービス関連/会社員・公務員・団体職員)
・「休日の掃除は旦那がすること。お互いの家事分担で決まっていて、守っている」(37歳/兵庫県/百貨店/専門サービス関連/会社員・公務員・団体職員)

■「自分たちの子どもに関すること」
・「ひとりになっても子どもたちに迷惑をかけない。自立して生活すること」(60歳/静岡県/その他/その他・専業主婦等/フリーター)
・「ともに健康に注意して、子どもに迷惑をかけないように努める。その必要性の理由は、母親が認知症になりつつあり、当方の生活に悪影響を及ぼしているから。現在、子どもに迷惑をかけてはいないと思う。ただし精神的には家庭環境は決していいとは言えないので、その点ではいささか迷惑というか、マイナスを及ぼしているかもしれない」(54歳/埼玉県/海運・鉄道・空輸・陸運/事務・企画・経営関連/会社員・公務員・団体職員)
・「子どもに関しては、基礎基本、人との関わりを大切にし、健康第一で教育する→ほぼ満足」(59歳/埼玉県/その他/その他・専業主婦等/退職者)

■「夫婦喧嘩などマイナスの関係になった時にすること」
・「喧嘩は次の日まで繰り越さない」(46歳/東京都/輸送用機器/事務・企画・経営関連/会社員・公務員・団体職員)
・「夫婦喧嘩をした時、なるべくその日に終わるように。長引けば長引くほど、なかなか仲直りができづらいから。90%守られていると思う」(56歳/福島県/専門店/技能工・運輸・設備関連/会社員・公務員・団体職員)
・「大きな夫婦喧嘩をしても、必ず一緒に寝ること」(52歳/長野県/ホテル・旅館/販売・サービス関連/会社員・公務員・団体職員)

■総評
「『絶対これだけは守ってほしい』と決めている夫婦のルール」の1位は「お金に関すること」で、40.0%を集めた。2位は「お互いの家族に関すること」で20.0%、3位「家事・子育ての分担に関すること」が17.5%、4位は「自分たちの子どもに関すること」が15.0%、5位は「仕事に関すること」と「夫婦喧嘩などマイナスの関係になった時にすること」で、共に10.0%となった。以下、7位が「趣味に関すること」(7.5%)、8位「記念日のお祝いなどプラスの関係のためにすること」(5.0%)、9位「休日に関すること」(2.5%)と続いた。「そのほか」は17.5%だった。

1位の「お金に関すること」の理由としては、「オープンにする」「お互い、クリアにする」「お金は将来のため」など、お互いの収支を明らかにしている、将来に備えているという意見が多かった。お金は生活の基盤となる大切な要素なだけに、夫婦間でのルールを明確にし、計画的に管理していこうという意志がうかがえる。

2位の「お互いの家族に関すること」については、「お互いの親を大事に」「同じ家族のようにする」など、それぞれの家族に対して平等に接することを旨としている様子がうかがえる。将来的には、介護などにも直結する問題なだけに、早い時期からルール化することは大切かもしれない。

3位の「家事・子育ての分担に関すること」は、「休日の掃除は旦那がする」など大まかな家事分担をルール化して、負担が一方に偏らないように工夫しているようだ。ただし、「子どものしつけに関しては意見が違っていて、ルール化は難しい」のように、子育ての方針を巡って意見の相違があるとのコメントもあった。

4位「自分たちの子どもに関すること」では特に、夫婦の共通の理解として「将来的に、子どもたちに迷惑をかけないこと」を決めている、との意見が印象的だった。5位「夫婦喧嘩などマイナスの関係になった時にすること」では、「次の日まで繰り越さない」「なるべくその日に終わるように」など、いさかいをその場ですっきり終わらせることで、それ以上の関係の悪化を防ごうという工夫が見られる。なお、同じく5位の「仕事に関すること」には、特にコメントは寄せられていなかった。

いずれのルールも、夫婦で問題意識を共有し、お互いに改善に向けての努力をすることで、将来の大きなトラブルになりそうな事柄を未然に防いでいる様子が見てとれる。特に上位にランクインした「お金に関すること」「お互いの家族に関すること」「自分たちの子どもに関すること」などは、早いうちからルールを決め、将来に備えることで、自分自身や両親、子供どもたちの安定した未来につながる、という意味で重要なテーマと言えるだろう。

今回の結果では、ルールを決めていない夫婦が6割と多数派となったが、「ルールのない」夫婦も今一度生活を見つめ直し、本当にルールがいらないのかどうかを検討してもいいかもしれない。

調査時期: 2016年5月24日~2016年5月25日
調査対象: マイナビニュース会員(既婚男性限定)
調査数: 100人
調査方法: インターネットログイン式アンケート

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