EXILE TRIBE総出演の総合エンタテインメント・プロジェクトとして話題を呼んでいる『HiGH&LOW』。荒廃した街の中で、S・山王連合会、W・White Rascals、O・鬼邪(おや)高校、R・RUDE BOYS、D・達磨一家という5つのチームが拮抗した勢力をもつ「SWORD」地区を舞台に、男たちが拳で思いをぶつけ合う。ドラマシリーズ、ネット配信、コミック化など様々に展開するだけでなく、オリジナルベストアルバムやドームツアーなど、これまでの”メディアミックス”の常識を超える展開を見せている。
集大成として公開される映画『HiGH&LOW THE MOVIE』(7月16日公開)では、AKIRA演じる琥珀が、岩田剛典演じるコブラの前に現れ、かつての仲間たちをも向こうに回し、SWORD地区との対決が描かれる。ドラマシリーズでおなじみのアクション、音楽もパワーアップし、EXILE TRIBEメンバーと豪華俳優陣が演技でもぶつかり合うまさにエンタテインメント・ムービーとなった。今回は、物語の中でキーマンとなるAKIRA、岩田の2名に、このプロジェクトにおける作品づくりについて存分に語ってもらった。
EXILE HIROによる構想
――まずは完成した映画について、手応えを感じた部分や、全体の感想をお聞かせ下さい。
AKIRA:ドラマから始まったプロジェクトでしたが、まず映画まで辿り着けたことが嬉しいです。ひとつひとつが勝負ですし、ヒットしないようでは続けられないので。出来上がった映画の試写を見て、今までにないスタイルの新しいアクション映画、ヒューマンストーリーが生まれたんじゃないかと思いました。
岩田:ドラマも2シリーズあり、ここまで長い期間、同じ役と向き合う作品も今までありませんでした。LDH、そしてEXILE TRIBEがつくる新しいエンタテインメントの集大成にするため、映画に取り組んできたので、大仕事が一つ終わった感覚があります。でも、まだまだ今後に繋げていかないといけないプロジェクトだとも思っています。
――HIROさんの構想から生まれたプロジェクトですが、何か世界観に対する言葉や、現場でのアドバイス等はありましたか?
AKIRA:HIROさんはすごく大きな方なので、年下の僕たちにも意見を聞いてくださるんです。例えば役者自身が本当に言いやすい台詞なのか、本当にその衣装が似合うのか、意見を取り入れてくださって。「自分自身で役を輝かせてほしい」と、僕たちを信頼して任せてくださったんだと思います。撮影に入ると「現場のテンションを上げるのが俺の仕事だ」と言ってくださって、常に様々なアプローチを考えてくれました。
岩田:HIROさんが示してくれたのは、間違いなく、男の子が小さな頃から憧れてきたような世界観だと思うんです。バイオレンスも要素としてあるんだけど、表現しているのはそこだけではなく、もっと大切なこと。この時代にあえて”拳で語り合う”美学を表した映画で、格好良さの奥にはそれぞれ”戦う理由”があります。これって、人生の中でも一緒ですよね。
――HIROさんは、現場にもけっこう来てくださってたんですね。
AKIRA:現場にもいらっしゃるし、差し入れもくださるし。とにかくHIROさん流の映画の作り方なんです。「現場の隅々まで活気づいていないと、良いものは作れない」という美学があって、皆さんが和むようにHiGH&LOWならではのギャグを入れながらの差し入れもいただきました(笑)。素晴らしい環境でした。
――ギャグを入れながらというのも驚きですね!
AKIRA:作中のチーム"達磨一家"のハッピがかっこよくて好評だったんですが、現場にも「差入一家」という旗を作ってくださって、そこに行くと、差し入れがたくさんあるんですよ(笑)。そういう細かいところをエンタテインメントしてくださったので、士気が上がりました。