ANAは6月22日、3月22日8時20分頃に発生した国内線システム障害に対し、外部機関も交えたプロジェクトの中で取りまとめた対策を発表。故障したネットワーク中継機の交換と、不具合発生時に予備機へ切り替える改善を実施した上で、2016年度末をめどに、データベースサーバーの構成変更ならびに1台あたりのサーバー容量の増強等に取り組むとしている。

ANAの国内旅客システムの概要

このシステム障害に関しては3月22日8時20分頃、データベースサーバー間の同期処理を中継するネットワーク中継機で2点の故障が発生し、搭乗システム・予約販売システムが停止した。空港の搭乗システムは22日の11時30分に復旧したものの、予約販売システムは23日4時頃まで復旧できない状況が続いていた。

この影響により、22日には欠航146便で約1万8,200人に、遅延391便で約5万3,700人に影響が出ており、23日には機材繰りのため2便が欠航。また、同システムを使用するスターフライヤーやエア・ドゥ、ソラシドエア、アイベックスエアラインズも影響を受け、欠航・遅延が生じた。

システム障害自体は、国内旅客システムのデータベースサーバーを正常に稼働させるためのデーターベースサーバー間において、同期をとるネットワーク中継機に機器故障が発生したことが起因し、相互に通信できなくなったデータベースサーバーが連鎖的に停止したために生じた。かつ、故障したネットワーク中継機は、故障時に発する異常アラームを発しなかったため、予備機への自動切り替えが行われず、該当箇所の異常に気付くことができない状況だった。

対策として、故障したネットワーク中継機(バックアップ機も含む)の交換とともに、今回と同様の事象(中継機の故障)が再発した際にシステム検知を行い、直ちにネットワーク中継機を予備機に切り替える改善を行った。なお、同障害を受けて、不具合が生じることにより大規模な欠航や遅延に直接結びつくリスクが高い全ての同社システムの総点検を実施したところ、緊急対応を要する問題点は検出されなかったという。

今後に向けては、システム不具合時に運航や空港サービス等の状況を迅速かつ正確に一般へ情報提供すべく、発信内容の整備ならびに発信媒体の改善を行うほか、障害発生を想定した演習を強化していく。また、2016年度末をめどに、データベースサーバーの構成変更ならびに1台あたりのサーバー容量の増強を行い、システムの処理性能を向上させていくという。