台湾のドリンクというと、タピオカミルクティーを想像する人も多いだろう。これは、台湾茶にミルクやタピオカ等をたっぷりに入れたものだが、6月12日に東京都・吉祥寺でオープンする「きき茶東京」は、もっと斬新な台湾茶の飲み方を提案してくれる。このほど行われた試飲会でひと足先に体験してきたので、その全容を紹介しよう。

フレンチクリームが乗った台湾茶とは?

台湾茶×"フレンチクリーム"とは?

「凍頂烏龍茶ミルクラテ」(税別500円)

同店は、「本格的な台湾茶をいろんなトッピングで、手軽に楽しむ」というのがコンセプトの台湾茶専門店。メニューには台湾茶はもちろん、台湾茶に牛乳や豆乳を合わせたり、フレンチシェフが考案した"フレンチクリーム"をのせたりしたものを提供する。

取り扱う台湾茶は、代表的な「凍頂烏龍茶(トンティンウーロンチャ)」に加え、ポリフェノールやビタミンCが豊富な「東方美人茶(トウホウビジンチャ)」、体の老廃物を吐き出してくれる「鉄観音茶(テッカンノンチャ)」、華やかな香りの「茉莉緑茶(ジャスミンリョクチャ)」の4種類(季節ごとに提供する茶葉は変わることもある)。

では、この台湾茶に合わせる"フレンチクリーム"とは一体何だろうか。このクリームは、台湾茶を日本人の口にもっとなじみのある味わいにするために、フレンチシェフの古賀哲司氏が考案したものだという。「スモークチーズ岩塩」といった、フランス料理のエッセンスが入ったクリームを台湾茶に合わせるのは、同店が初めてとのこと。

運営会社のワンセコンド代表取締役の松原嘉辰氏は、「台湾茶にミルクやクリームを混ぜるのは現地でも当たり前の飲み方で、日本にもタピオカを加えたタピオカミルクティーがあります。私たちが提供するのは、『台湾茶にはこんな楽しみ方もあったんだ』というお客さまの期待を超える商品でありたいと思っておりました。そしてちょうどメニュー開発のとき、フレンチの古賀哲司シェフが台湾茶に興味を示してくださり、現在のクリームが生まれたのです」と話してくれた。

「きき茶東京」(東京都武蔵野市)

実際にフレンチクリームと台湾茶を試してみる

さて、それでは実際に台湾茶を飲んでみよう。台湾茶は、そのままじっくり飲んで楽しむのもいいが、同店では、台湾茶を天然のきび砂糖と氷と一緒にシェイカーに入れてカクテルドリンクのように提供される。これは現地でもよく見る飲み方なんだとか。

台湾茶を天然のきび砂糖と氷と一緒にシェイカーに入れて混ぜる

筆者は「凍頂烏龍茶」に「スモークチーズ岩塩クリーム」をトッピング。「凍頂烏龍茶」は、紅茶に似た風味で香ばしい。後味がすっきりしており、花のようなふんわりとした香りが口に残った。気になる「スモークチーズ岩塩クリーム」は、思った以上に岩塩の味がきいているが、それを爽やかなクリームチーズがマイルドにしてくれている。これはお茶に合わせるだけでなく、フランスパンなどにも合いそうだ。「凍頂烏龍茶」の香り深さに、塩気とチーズのコクが加わって、リッチなデザートのようになっていた。

「凍頂烏龍茶」に「スモークチーズ岩塩クリーム」をトッピング(税別600円)

このほかクリームには、「ミルククリーム」「黒ゴマクリーム」「モンブランクリーム」「パッションブラッドオレンジクリーム」があり、全部で5種類用意している。さらにその上に「オリーブキャビア」「チョコチップ」「カシューナッツ」「フルーツチップ」「アーモンドブラウンシュガー」「きなこソース」の6種類があり、すべて自分でカスタマイズができて、価格は税別650円(トッピング抜きの場合は50円引き)。

岩塩の味を爽やかなクリームチーズがマイルドにしてくれるリッチな味わい

ちょっと豪華な台湾茶を手軽に楽しむことを目的とした同店。これをもって近くにある「井の頭恩賜公園」(東京都武蔵野市)でまったりするなんて、これからの季節には最高だろう。「井の頭恩賜公園」の近くを訪れた際には、ぜひ立ち寄ってみてほしい。

※きき茶東京の、「きき」は「喜喜」で一字