エフアンドエムはこのほど、中小企業の人材育成に関する実態調査の結果を発表した。

実施している教育訓練の内容(複数回答)

教育訓練の内容は「技術系研修」が最多

従業員の教育訓練の実施状況を尋ねたところ、「定期的に実施している」が11%、「不定期に実施している」が59%と、計70%が教育訓練を実施していると回答。従業員数別にみると、30人以下の企業で「実施していない・未回答」が30%を上回った。

業種別では、サービス業、製造業、建設業、運輸・通信・IT業で教育訓練の実施割合が70%以上となった一方、飲食業では50%にとどまった。これは、シフトを元にした勤務形態が影響しているという。

教育訓練の内容は、「技術系研修」が365社、「知識研修」が319社、「態度・マナー系研修」が238社など。同社によると、「2015年12月にストレスチェックが義務化されたことから、今後はメンタルヘルス系研修を実施していく企業が増加してくことが考えられる」という。

年間研修予算は、「30万円以下」が53%を占め、「100万1円以上」は21%だった。平均額は72万6,429円で、前回調査(2014年4~9月)の76万4,397円とほぼ横ばい、中央値も前回と同額の40万円にとどまった。同社は「賃金など目に見える所への投資を優先して、教育への投資をする余裕がまだないのではないか」と分析している。

調査期間は2016年1月1日~3月11日、有効回答はエフアンドエムクラブ会員企業909社。