利用範囲が広く使い勝手が良い楽天Edy

現在は、数多くの電子マネーやプリペイドカードがありますが、利用範囲が広く使い勝手が良いのが楽天Edy。コンビニチェーンはもとより、ファストフード店やファミリーレストランなどでも幅広く利用が可能。楽天市場でのショッピングなどにも利用できるので、実質的にどんなお買い物もできてしまうくらいの充実ぶりです。

ただ、使い勝手が良いということは、裏を返せば支出管理も難しいといえます。お小遣いの範囲なら子どもが自由に何でも購入できてしまうという危険もあるので、チャージ金額と支出の管理をきちんと把握できるかどうかが問題です。

いつどこでいくら使ったかは、パソコンなどでもチェックできますが、子どもとよく話し合って、使い方を決める必要があるでしょう。

nanacoカード、WAONカードは子供の行動範囲でセレクト

セブン&アイ系列のnanacoカード、イオン系列のWAONカードなどは、子どもの行動範囲にあって普段よく使うお店で使えるものをメインのカードとして、ほかに必要なお金は現金で渡すなどお小遣いの管理のしかたを工夫するといいでしょう。

もっと徹底的に使い道をチェックしておきたいというなら、おさいふPontaカードやANA VISAプリペイドカードなど、親の携帯電話に利用ごとにメールで通知してくれるサービスが付いたカードもあるので検討してみて。ただし、これらのカードは指定のクレジットカード以外からのチャージにお金がかかったりするケースもあるので、利用コストもよく考えて選びましょう。

また、注意したいのはクイックペイやiDなど、クレジットカードと紐付けして利用するタイプの電子マネー。これらは使えるお店は幅広いものの、使った分だけクレジットカードから支払う形となっているので子どもに持たせるには不向きです。

すべてをカードで管理せず、使い分けて

お小遣いすべてを管理するよりも、ゲームや音楽など特定の支出をコントロールしたいということなら、それらに特化したプリペイドカードを渡してその金額の範囲で子どもの自由に使わせるという方法もあります。

いずれにしろ、これらの電子マネーやプリペイドカードでお金を使うというのは、現金で使うことに比べて「お金を使った感」が希薄になり、子どもの金銭教育にとって最善とはいいがたい部分もあるのは事実です。ですから、使いっぱなしにさせないよう、こづかい帳やアプリに記入したり、レシートをノートに貼り付けたりするなど使った記録をきちんと残させるようにすることも大切です。

また、すべてをカードで管理するというのはやはり限界があるので、利用方法のひとつとして上手に活用するのが得策です。お小遣いの使いすぎ防止を防ぐ手段として、普段の細かい支出はカードに入ったお金の範囲でやりくりし、大きな出費は親と相談して決められた範囲の中からお金をもらうなど、お小遣いのルールをきちんと話し合いながら、上手に活用しましょう。


堀内玲子
ファイナンシャルプランナー。証券会社勤務後、編集製作会社で女性誌、マネー関連書などの編集を経て93年に独立。96年ファイナンシャルプランナー資格を取得。FPとして金融・マネー記事などの執筆活動を中心に、セミナー講師、家計相談などを行う。著書に「あなたの虎の子資産倍増計画」(PHP研究所・共著)「年代別 ライフスタイル別 生命保険のマル得見直し教室」(大和出版)など。