若桜鉄道保有の蒸気機関車C12形167号機が期間限定でピンク色に変更され、1日に若桜駅でお披露目式が行われた。ピンクSLが若桜駅構内を走行したほか、ピンクSLとふれあう一般参加型イベントも開催された。

若桜駅構内でお披露目された"ピンクSL"C12形167号機

若桜鉄道は鳥取県東部の郡家~若桜間を結ぶ第3セクター鉄道。鳥取県は現在、ピンク色にリニューアルされた智頭急行恋山形駅が"恋愛のパワースポット"として注目されたことをきっかけに、「ピンクカレー」「ピンク醤油」「ピンクマヨネーズ」などピンク色で盛り上がりを見せているという。語呂合わせで5月1日を「恋(こい=51)の日」(非公認)とし、これに関連したプロジェクト企画としてピンクSLが登場することになった。

お披露目式では、鳥取県知事の平井伸治氏、若桜町長の小林昌司氏がピンクのジャケットを着用し、ピンクの「クラウン」「アクア」とともに会場に到着。ゲストの中井精也氏(鉄道写真家)、南田裕介氏(ホリプロマネジャー)、豊岡真澄さんもピンクのジャケットを着て登場した。ゲスト3名は今年3月の「鳥取県鉄道フォーラム」にも登壇し、この中で南田氏がピンクSLを発案。中井氏や豊岡さん、若桜鉄道の関係者らも賛同したという。

ゲストの中井精也氏、南田裕介氏、豊岡真澄さん、鳥取県知事の平井伸治氏らもピンクのジャケットを着用して登場した

若桜駅の駅名標もピンク色に

会場にピンクの「クラウン」「アクア」も

「普通の県ならここでやめます。やるのが鳥取県でございます。冗談を本気でやるところ、それが鳥取の良さかもしれません」「これから"ピンクの鳥取"を売り出し、いままでよりもっと明るい県のイメージを作っていきたい」と平井氏。記念式典に続いてピンクSLがお披露目され、平井氏の「出発、ピン行!」の合図とともに、ピンク色に塗り替えられたC12形167号機が汽笛を鳴らしながら姿を現した。

発案者の南田氏も、本物を前に興奮した様子。「感激しています。鳥取県の皆さんの熱い思い、そして実行力のすばらしさに身震いしています」と語った。中井氏も「青空にも新緑にも映えますし、被写体としても最高。期間限定なので、『SLは黒のほうがいい』という人も実際に見て、違和感を楽しんでほしいですね」と話していた。

このピンクSLはゴールデンウィーク期間中のみ、5月8日までの期間限定で若桜駅構内を走行。5月9日以降、元の黒色に戻される予定となっている。