勤務先の福利厚生ってかなり便利!

勤務先の企業にどんな福利厚生があるか、きちんと把握していますか? 消費税増税や世界同時株安、マイナス金利など、決して景気が良いとはいえないニュースが続くと、なんとなく将来に不安を感じてしまうものです。

人生にお金の不安は付き物ですが、勤務先の福利厚生という身近な存在をあらためて見直してみると、意外と知られていない役立つ制度が不安を軽減してくれるかもしれません。

福利厚生とは、企業が従業員とその家族に対して提供する各種の施策・制度のことです。福利厚生には「法定福利」と「法定外福利」があり、法定外福利は企業が任意で実施しており、内容は企業によって異なります。

一方の法定福利は、その名の通り法律で義務づけられているため、どの会社にも必ずあるものです。今回は、知っているようで、実はきちんと理解できていない法定福利についてチェックしていきましょう。

傷病手当金と出産手当金の内容

法定福利の中で最も重要と言っても過言ではないのが、健康保険です。会社員の健康保険料は企業が半分を支払っているため、本人の負担は半分ですんでいます。

健康保険の一番のメリットは3割負担で医療機関などの治療を受けることですが、企業に勤めている場合、「出産手当金」「傷病手当金」なども健康保険の給付対象です。これらは、自営業の方や未就業者などが加入する「国民健康保険」にはない制度となります。

傷病手当金とは、被保険者(会社員)が、病気やけがを理由に会社を3日以上続けて休み、給料が支給されない場合に4日目から最長1年6カ月、標準報酬日額の3分の2相当額を得ることができる制度です。

出産手当金は、出産前42日・出産後56日の計98日間のうちで、仕事を休んだ日にち分、標準報酬日額の3分の2相当額を支給してくれる制度です。病気やケガ、出産などで休業せざるを得なくなったときに、給料の一部を支給してもらえるのは、とても助かりますよね。