女優・清野菜名が、『呪怨』(03年)などを手がけてきた清水崇監督の最新作『雨女』(今夏公開)で主演を務め、ホラー映画に初挑戦することが8日、明らかになった。同日、特報映像も合わせて公開された。

映画『雨女』でメガホンを取る清水崇監督(左)と清野菜名

清水監督の2年ぶりの劇場用ホラーとなる本作は、体験型上映システム・4DXを採用。清野のほか、栁俊太郎、田口トモロヲ、高橋ユウ、みやべほのらが出演する。主人公は、雨の日の夜になると毎回見てしまう、同じ悪夢に悩ませされる女性・理佳(清野)。電車が行くのを待つ幼い少女の前に、黒い服を着た女が突如現れ踏切に入って、男の子を抱き寄せながら電車にひかれてしまう。そんな夢を見続け、さらには彼氏である隆(栁)との煮え切らない関係にも鬱屈(うっくつ)した理佳は、母の命日に地元に帰省していく。

撮影は、水深5メートルに及ぶプールでも敢行。清野は、「今まで体験したことのないシチュエーションだったので、水中で演技をすることの難しさや、体力的にも限界を超えた撮影でした」とハードな現場での経験を話している。

清水監督は、「映画は進化し続けます。暗闇の四角いスクリーンに構成された限定的な映像と音響は、時に無いはずの"匂い"や"風"、"暑さ"や"寒さ"、"痛み"や"ぬくもり"すら感じさせる名作を生み出してきました」と前置きしつつ、「ところが4DXはその壁を越えます。座席が揺れ、風が吹き、匂いがして、水が飛びます」とアピール。一方、「もちろん映画で最も重要なのは"気持ちを揺さぶられる事"」と断言し、「皆さんに映画の新しい形を体感してもらうべく、『雨女』という4DX専用の映画を用意しました。ぜひ劇場へ"雨女"に会いに来てください」と呼びかけた。

特報映像も、本作が4DXのために作られた作品であることを強調。理佳の見るグロテスクな夢の一端が不気味に映し出されている。

映画メインビジュアル


(C)2016「雨女」製作委員会