東京ビッグサイト3月25~27日の3日間開催された「第43回 東京モーターサイクルショー」。ヤマハ発動機ブースでは、国内でお披露目されたばかりの「XSR900」をはじめ、同社創立60周年記念仕様車、3輪スクーター「トリシティ」155ccモデルなど、バラエティに富んだ展示内容でゲストを楽しませた。
中身は「MT-09」見かけは「XS-1」!? 新型車「XSR900」
「XSR900」は、先に開催された大阪モーターサイクルショーで国内初お披露目となったばかりの大型自動二輪。人気のスポーツバイク「MT-09」をベースに、レトロな外観を与えられたロードスポーツだ。そのネーミングからも、同社初の4ストローク車として1970年に登場した「ペケエス」こと「XS-1」がイメージされる。
会場には、期間限定で受注生産される同社創立60周年記念仕様車「XSR900 60th Anniversary」も展示されていた。標準モデルの仕様のまま、いわゆる「ストロボカラー」のアルミタンクカバーなどが採用されたバージョンだ。同社の純正アクセサリーを手がけるワイズギアのブースでは、白地に赤いストライプがデザインされた「オーセンティックスポーツ」エクステリアが参考出品されていた。どちらもかつてヤマハがレースシーンで導入していたカラーリングを想起させる。
いわゆる「ストロボカラー」60周年記念仕様車を一挙展示
鮮烈な塗装色の「60th Anniversary」モデルは、「XSR900」だけでなく、スクーター「マジェスティS」、レトロスポーツ「SR400」、クルーザー「BOLT Cスペック ABS」などでも展開された。1970年代、世界GP500で3連覇を果たしたケニー・ロバーツの活躍などにより浸透していったこのモチーフは、正式には「スピードブロック」グラフィックと呼ばれるのだそうだ。ブースには、1970年代後半に世界GPを戦った「YZR500」とともに、「60th Anniversary」モデルが一挙展示され、存在感を放っていた。
「FJR1300」の2016年モデルが国内初お披露目
その他、目立ったところでは、3輪スクーター「トリシティ 155」が市販予定車として公開されていた。155ccとなると、「トリシティ 125」ではできなかった高速道路の走行も可能となり、楽しみ方が広がりそうだ。
国内モデルとして初めて「BLUE CORE」エンジンを搭載し、3月18日に発売されたばかりの「NMAX」にもまたがることができた。「BLUE CORE」は燃費・環境性能と走りの楽しさを両立させる次世代エンジンとして注目を集めている。
昨年、ホルヘ・ロレンソ選手がチャンピオンに輝いたMotoGPマシン「YZR-M1」の2016年型も参考出品。その隣には、「毎日乗れるスーパーバイク」のコンセプトでヒット中の「YZF-R25」の新色も並べられ、MotoGPを戦うテクノロジーが「YZF」シリーズへフィードバックされていることを連想させる展示だった。
最後に、欧州や北米向けに開発され、日本では2013年から正式発売されている「FJR1300」の2016年モデルが国内初お披露目されていたことにも触れておこう。今回のヤマハブースには、大きな目玉こそなかったものの、話題が多く詰まっていた印象だ。