女優の栗山千明が、林真理子原作の不倫小説を19年ぶりに映像化するテレビ朝日系ドラマ『不機嫌な果実』(4月スタート、毎週金曜23:15~24:15 ※一部地域を除く)で主演を務めることが1日、明らかになった。
この作品は、夫や仕事先からの境遇に不満を持つ、栗山演じる主人公・水越麻也子が、結婚5年目の人妻であるにもかかわらず、市原隼人演じる音楽家・工藤通彦と禁断の恋に溺れていくストーリー。栗山がテレ朝のドラマに出演するのは、今作と同じ金曜ナイトドラマ枠で放送された『熱海の捜査官』(2010年)以来6年ぶりで、同局ドラマで主演を務めるのは初めてとなる。
栗山は「原作の麻也子は計算高さもあって、ともすれば嫌な女だと取られかねない部分もありますが、2016年版の麻也子は純粋に幸せを求め、不満が募った結婚生活から脱出しようともがく女性」と説明。今年10月で麻也子と同じ32歳を迎え、大人の女性としての魅力を兼ね備えながら、今作については「より多くの方に共感していただける主人公になっていると思いますし、そんな彼女のピュアな部分を前面に押し出して演じていきたいです」と語る。
対する市原は、同局の連続ドラマ初出演で、栗山とは初共演。「相手ときちんと向き合って物語を展開していく恋愛ドラマに出演するのは初めて」だといい、宣伝用の写真撮影でも「すごくドキドキしてしまって…『こんな感じで、ドラマの撮影、大丈夫かな!?』と思ってしまいました(笑)」と心境を明かす。
栗山は、市原に対して「"笑顔がとてもチャーミングな、真っすぐでうそ偽りのない、とても信用できる方"という印象があります。今回はその懐に思いっきり飛び込んで、頼りたいと思います(笑)」と早くも信頼しきりの様子。
そんな市原は、栗山について「肌も白くて(笑)、妖艶で、凛(りん)としていて、背筋も伸びていて、品もあります。ふと見せる、すごく親近感のわくような笑顔も、とてもすてき」と印象を語り、「これから約3カ月、一緒にお芝居を重ね、お互いを知りながら、どんどん深く物語の世界に入っていけたらな、と思っています」と意欲を示した。
原作の林真理子は「普通の主婦があっけらかんとそれほど罪悪感もなしに不倫をすることに、(1996年の発表)当時は物議を醸し出しましたが、今こそピッタリの作品です」と自信。テレビ朝日の横地郁英ゼネラルプロデューサーも「主人公の麻也子が、自分だけが損をしていると、日常に不満を持ち、不倫に足を踏み入れていく物語は、今読んでも非常に普遍性があります」と語り、「金曜ナイトドラマ史上、最も濃密な恋愛ドラマにしていきたいです」と意気込みを語っている。