本田技研工業(ホンダ)はこのほど、マクラーレン・ホンダが3月18日にオーストラリアで開幕する「2016 FIA フォーミュラ・ワン世界選手権」(F1)の参戦に先立ち、新型マシン「MP4-31」を公開したと発表した。

マクラーレン・ホンダの新型マシン「MP4-31」

「MP4-31」は、最先端のハイブリッド技術とコンパクトなレイアウトが特徴のパワーユニット「Honda RA616H」を搭載することで、マシンの空力特性をさらに高めたデザインを実現。チームは2月22日から始まるスペイン・バルセロナのテストで、実戦に向けた調整を行うとのこと。

「MP4-31」に対して、フェルナンド・アロンソ選手は「空力パッケージは細部にわたり、よく仕上がっていて、マシン全体も見事です。今シーズンのチャレンジに向け、準備万端です」、ジェンソン・バトン選手は「空力面を取っても、マシンは素晴らしいです。バルセロナでのテスト初日のドライブが本当に待ち遠しいです」とコメントしている。

マクラーレン・ホンダ「MP4-31」

マクラーレン・テクノロジー・グループのロン・デニスCEOは、「自動車メーカーとともに挑む体制こそ、現在のF1で唯一成功を収められるのです。昨年に直面したチャレンジングなシーズンを経て、私たちの絆は深まり、『共に戦い、共に勝つ』という意思はより強固なものになりました」と語っている。

本田技術研究所の専務執行役員であり、F1プロジェクト総責任者でもある新井康久氏は、「今年のパワーユニットは基本コンセプトを変えず、昨シーズンのレースデータを元に、課題となっていたコンプレッサー周りなどを中心に、ハードウェアを進化させています。テストでは、まずシャーシと新しいパワーユニットとのマッチングや、ERSの特性などを確認することに注力します。テストを通じて得たデータを分析し、開幕戦のメルボルンに備えたいと思います」との意気込みを発表している。