『デスノート』シリーズの完全新作となる映画『デスノート 2016』(今秋公開)のメインキャストが今月5日、発表された。舞台は「世界的なサイバーテロが頻発する超高度情報化社会」。その中で菅田将暉の役どころが、天才サイバーテロリスト・紫苑だ。最近度々耳にする「サイバーテロ」。現実世界ではどのような対策がとられ、将来的にはどれだけのリスクをはらんでいるのか。
19日からドキュメンタリーチャンネル「ディスカバリーチャンネル」で放送される『超大国崩壊の危機』(2月19日23:00~24:00/2月20日7:00~8:00/3月20日21:00~22:00)は、それが決して大げさな話ではないことを人々に訴えかけている。同番組では、テクノロジー依存が加速する現代の抱える問題にスポットを当て、さまざまな角度からその危険性を検証する。
アメリカ国立標準技術研究所のジューダ・レヴィーンは「インターネット・タイム・サービス」の発明者。電力網、金融取引、航空管制などの重要インフラは、彼が管理する正確な時刻と同期することで正常に機能していることから、テロリストがその時計を100万分の1ずらしただけで、世界的な大惨事になる可能性があると指摘する。
スイスのIDIAP(イディアプ)研究所では、サイバーテロリストを排除する「防御壁」が日夜研究されている。セバスチャン・マルセルが専門とするのは、身体的特徴をもとに本人確認をする「生体認証」。ある機器の顔認証システムにはその持ち主の顔写真、まばたきなど細かい特徴をも見逃さない認証システムには、3D解析によって本人を再現した仮面で突破できてしまい、そのようなあらゆるケースを想定して準備を進めている。
マーク・ガッソン博士が警告するのは、体内移植の医療機器をターゲットとしたサイバーテロの危険性。機器間のデータ送受信が無線で行われる欠点に着目し、「データの読み取り装置がハッキングされる可能性がある」と指摘する。その背景に浮かび上がるのは、医療機器のほとんどでセキュリティ対策が行われてないという現代社会の暗部だ。
最後に登場する神経生物学者のクリストフ・コッホは、インターネットが将来的に自我が芽生える可能性を予測。「インターネットが自律性を示すサインを人間が見逃さないようにしなければならない」ことが重要であると呼びかけている。
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