さつまいも以外の地元食材も
さらに地元農家のコーナーには、朝採り新鮮野菜が集まる「ファーマーズ・マルシェ」と地元のお米を使ったおにぎりとお惣菜を提供する「なめがた農家キッチン」がある。野菜コーナーには初めて見るイタリア野菜や希少野菜も多く、実に色鮮やかだ。しかも、それがお手頃価格ときている。とにかくどれも魅力的で試してみたいものばかりだが、一日ではとても味わいつくせない気がするほど、ショップはバリエーションが豊かだ。
近年、健康志向でスムージーも人気になっているが、ヴィレッジ内の「さくらカフェ」では、季節の新鮮野菜やフルーツをふんだんに使ったオリジナルのフレッシュスムージーやジェラートをいただくこともできる。
「らぽっぽファームベーカリー」では、大人気のポテトアップルパイはもちろん、食物繊維豊富なさつまいもに旬の野菜を加えた不老長寿のコンセプトとしたパンを多数そろえている。オススメはなめがた限定、ここでしか買えない茨城県産の焼き芋を丸ごと使った「まるごと焼きいもパイ」に「おいもミニタルト」や「季節のミニタルト」だ。関西大学と共同開発ののどごしツルんな「おいもぬくもり」パンもぜひチェックしたい。
至高の干し芋がここに
個性的なところでは干し芋バーを併設した「おいも熟成蔵」がある。燻製やチョココーティングされた個性的な干し芋や幻の干し芋と呼ばれる至高の干し芋が集められ、テイスティング(有料)もできる。お土産にさつまいもから抽出した芋蜜なんていうのはどうだろう。また、親子で遊びながらさつまいものことが学べるミュージアムでは、工場見学やスイートポテト作りやステックポテトの試食もできる。
そんな中でもイチオシなのが、2階にあるイタリアンビュッフェレストランの「ファームトゥザテーブルなめがた」だ。実はここ、フードプランナーが監修したおなかいっぱい食べてもダイエットできるという「ビューティベジタブルビュッフェ」が自慢。
その名の通り、畑からそのまま食卓に届けられた地元の新鮮野菜やパン、スープが食べ放題となっている。それだけでも食べきれないほど充実しているのに、メインのパスタやピザ、肉料理もボリュームたっぷりで男性も大満足だろう。肉料理では、つくば鶏や常陸牛、瑞穂のいも豚など、茨城が誇るブランド肉を使用。22時まで営業しており、ランチだけでなく、ディナーでも楽しる。
最後にプレミアム特典多数の「ロイヤルファーム・オーナーズクラブ」について紹介しておこう。コースにより特典は異なるが、オーナーになると自分の畑を持つことに加え、栽培に関してはプロの農家の指導を受けることができ、和栗の木やブルーベリーのオーナー権、オーナー専用のBBQ施設の使用権が与えられる。行方市のふるさと納税の返礼品にもなっており、随時見学会も行っている。今春にはどろこんレンコンファーム・ザリガニファームの開園も予定している。一度、遊びに行ってみてはどうだろうか。
※記事中の情報は2016年2月のもの
筆者プロフィール: 水津陽子
フォーティR&C代表、経営コンサルタント。地域資源を生かした観光や地域ブランドづくり、地域活性化・まちづくりに関する講演、企画コンサルティング、調査研究、執筆等を行っている。著書に『日本人がだけが知らないニッポンの観光地』(日経BP社)等がある。