Q. あなたの周りに、「転職でキャリアアップ/キャリアダウンした人」はいますか?

現在よりも良い状況を目指して行う「転職」。望み通りキャリアアップできた人もいれば、不運にもキャリアダウンした人もいる。今回はマイナビニュース会員のうち男女300名に、周囲にいる「転職でキャリアアップした人」「キャリアダウンした人」について教えてもらった。

Q.あなたの周りに、「転職でキャリアアップした人」はいますか?

はい 12.7%
いいえ 87.3%

Q.あなたの周りに「転職でキャリアダウンした人」はいますか?

はい 13.7%
いいえ 86.3%

Q.(「はい」と答えた方にお聞きします)どのようなキャリアアップ/キャリアダウンをしたのか、教えてください

転職でキャリアアップ

■収入アップ!!
・「同業種へ2度転職し年収が上がっている」(26歳女性/情報・IT/事務系専門職)
・「給与が格段にあがった」(32歳女性/その他/事務系専門職)
・「給与、役職ともUP」(28歳男性/医療・福祉/事務系専門職)
・「プログラマをやっていたが、プログラマ補助のような立ち位置で年収がかなりアップした」(30歳男性/情報・IT/技術職)

■スピード出世
・「前の職場の上司で転職してからどんどん出世した」(29歳男性/医療・福祉/専門職)
・「部長ポスト」(35歳女性/不動産/専門職)
・「他の会社にいって、役員クラスになってます」(35歳男性/通信/事務系専門職)
・「大企業の社員から、ベンチャー企業の役員」(29歳男性/学校・教育関連/事務系専門職)
・「大学同期は、外資系を渡り歩き、最終的には某企業で重役になり、早々と50歳で引退した」(50歳以上男性/電機/技術職)

■経験を生かして
・「分かりやすく、一般企業から上場企業へ転職した」(36歳男性/機械・精密機器/営業職)
・「同業他社から転職し管理職になった」(37歳女性/ソフトウェア/技術職)
・「大手メーカーの研究職から医師」(47歳男性/電力・ガス・石油/技術職)
・「フリーのライターから新聞社の記者になった」(38歳女性/情報・IT/クリエイティブ職)
・「高校の講師から大学の准教授」(48歳女性/学校・教育関連/クリエイティブ職)

■見事な転身
・「異業種へのキャリアチェンジ」(30歳女性/人材派遣・人材紹介/秘書・アシスタント職)
・「デザイナーがマネージャー」(45歳女性/マスコミ・広告/クリエイティブ職)
・「事務職からSEに」(41歳女性/団体・公益法人・官公庁/事務系専門職)
・「公認会計士に転職した等」(24歳女性/その他/事務系専門職)
・「下積みPGだったが、いろいろ勉強し、コンサルタントで成功している」(37歳男性/団体・公益法人・官公庁/技術職)

■起業というビッグドリーム
・「会社を辞めて自分で会社を立ち上げた」(32歳女性/情報・IT/秘書・アシスタント職)
・「自分で起業をしたひと、農業ビジネスに着手し始めた」(34歳女性/学校・教育関連/事務系専門職)

転職でキャリアダウン

■給与ダウン
・「給料ダウン」(30歳男性/その他/事務系専門職)
・「給料が半分くらいになったらしい」(38歳男性/通信/技術職)
・「年収が下がった」(44歳女性/医薬品・化粧品/事務系専門職)
・「金融機関の事務職から保育事業の人事部に転職した友人がいる……残業が多く給料もけっこう下がったらしい」(34歳女性/金属・鉄鋼・化学/事務系専門職)

■正社員から……
・「転職して平になった」(31歳男性/金融・証券/事務系専門職)
・「大手メーカーから派遣社員」(47歳男性/電力・ガス・石油/技術職)
・「英語を使う仕事に転職したが、派遣からのスタートとなり年収が下がった」(31歳女性/医薬品・化粧品/営業職)
・「パートになってる」(35歳女性/不動産/専門職)

■役職が下がった
・「SEだったがプログラマーになった」(44歳男性/その他/その他)
・「営業職からドライバーになった」(37歳女性/小売店/販売職・サービス系)
・「歯科助手からベッドメイキング係」(41歳女性/団体・公益法人・官公庁/事務系専門職)
・「事務員辞めて、セールスしている」(47歳女性/団体・公益法人・官公庁/事務系専門職)

■会社が……
・「私……上場企業から、中小企業へ」(36歳男性/機械・精密機器/営業職)
・「下請けにいった」(34歳男性/運輸・倉庫/営業職)
・「キャリアをつめるはずのないわが社にうつってきた子、もう無理やと思う」(25歳女性/医薬品・化粧品/技術職)
・「転職先が数年後に倒産して、今は派遣社員をやっている人がいる……転職しなければよかったのになと思った」(24歳女性/食品・飲料/専門職)

■不幸な顛末
・「パワハラでやめた」(45歳女性/マスコミ・広告/クリエイティブ職)
・「自分がそうだが、適職でなくうつになり使用期間で退職した」(30歳女性/医療・福祉/専門職)
・「残念なのは、うつ病にかかり、実家に帰って、その後消息が分からない大学同期がおり気になっている」(50歳以上男性/電機/技術職)
・「転職したもののすぐに辞めてニートになってしまった先輩」(22歳男性/食品・飲料/販売職・サービス系)
・「ベンチャー企業の役員から無職」(29歳男性/学校・教育関連/事務系専門職)

■転々とするのは「凶」か
・「転職を繰り返して結局給料が下がっている」(36歳女性/マスコミ・広告/クリエイティブ職)
・「会社が苦しい時に退職をしたが結局は会社を転々としている人が多いことを聞く」(50歳以上男性/建設・土木/技術職)
・「転職渡り鳥で行方不明」(31歳男性/運輸・倉庫/技術職)

■総評
周囲に、転職で「キャリアアップ」した人がいると答えた人は12.7%、対して「キャリアダウン」した人がいると答えた人は13.7%と、キャリア「ダウン」の方が「アップ」を上回る結果となった。

転職でキャリアアップしたという事例を見ていくと、やはり「年収アップ」「役職アップ」が評価ポイントのようだ。同様に「キャリアダウン」の回答では、「年収が下がった」「役職が落ちた」という回答が見られた。以前の会社と新しい会社を比較して、待遇が良くなったり、役職が上がったり、給料が上がったというのなら、まずは転職成功と言えるだろう。

転職の成功例では、「研究職から医師」「フリーライターから新聞記者」「高校講師から大学准教授」など、キャリアを生かしたパターンと、「事務職からSEに」「公認会計士に」「プログラマーからコンサルタント業に」など、勉強したり資格を取って転身するパターンに分かれるようだ。また会社を辞めて自分で起業したという例もあった。どれをとっても、努力が実を結んだ好例だろう。

キャリアダウンの事例では、年収も下がってしまった、正社員から派遣になってしまった、残業が多くなってしまった、など残念な意見が見られた。転職する時にはある程度のリスクも覚悟の上だろうが、「転職先が数年後に倒産した」なんて不運なケースもあった。新しい環境で精神的ストレスが増えたのか、「うつ病になってしまった」という声もいくつか見られた。パワハラを受けた、という気の毒な例もあったが、新しい人間関係というリスクがあるのも転職の罠だ。

転職を何度も繰り返す「渡り鳥」も問題のようだ。「転職を繰り返して結局給料ダウン」「いろいろな会社を転々として今は無職」という例も報告された。転々とするうちに、どんどん就職しずらくもなるだろう。いずれにせよ、転職する時には、現状からただ逃げ出したい、というだけでなく、自分の能力と転職先の状況を冷静に見極め、能動的な強い気持ちをもって臨むことが重要かもしれない。

調査時期: 2015年11月19日~12月1日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 男性135名 女性165名 合計300名
調査方法: インターネットログイン式アンケート