一般社団法人日本ワーキング・ホリデー協会は、同協会から渡航した男女136名を対象に、「ワーホリ就労調査」を実施した。調査期間は2015年11月30日~12月7日。

働きたい理由は「時給がよさそう」「経験が積める」

ワーキング・ホリデー制度は、18歳から30歳の日本国民に1~2年の滞在許可が下り、その間に就学、就労等の海外渡航が可能な制度。1980年12月にオーストラリアと日本の間で初めて始まり、現在は14カ国に協定国が拡大している。

ワーキングホリデー渡航前の108名に対し、海外に滞在中、ホリデーシーズン(12月~1月)に働きたいか尋ねたところ、65%が「はい」と回答した。その理由として「時給が良さそう」「経験が積めるため」「仕事を楽しみたい」「貯金が不安」といった意見が挙げられた。

海外に滞在中、ホリデーシーズン(12月~1月)に働きたいですか?

「働きたくない」と回答した人は22%。理由は、「観光がしたい」「海外を楽しみたい」といった意見が目立った。「その他・未回答」の人は「渡航時期的にまだわからない」という理由が主となり、「自分のプランに合わせて到着から3~5カ月後に働きたい」という意見が大多数だった。

ワーホリ体験者28名に、海外滞在中、ホリデーシーズン(12月~1月)の期間はどんな仕事をしたか尋ねたところ、「レストラン」が41%、「ショップ店員」が23%、「カフェ」が18%、「ファーム」が14%、「ベビーシッター」が5%となり、「レストラン」での就労が人気であることがわかった。

ホリデーシーズン(12月~1月)の期間はどんな仕事をしましたか?

ワーキングホリデー渡航前の人、実際に体験した人にそれぞれ「海外で働いた時、いくら月収を稼げそうですか」、「ホリデーシーズン(12月~1月)の月給は実際にはいくらでしたか」と尋ねた。

渡航前の予想で1番多かった回答は「10~15万円」(39%)、次いで「10万円以下」(35%)、「16~20万円」(17%)だった。一方で、渡航後の回答では「15~20万円」が46%と1番多く、次いで「10~15万円」(36%)、「20~30万円」(14%)と続いている。

渡航前の74%は「15万円以下」の月収になると予想していたが、実際は月収「15万円以上」となった人は60%おり、予想よりもホリデーシーズンは多く稼げるということがわかった。中には「年末に、通常の時給の5倍を支給された友人もいた」といったコメントもあった。

左:海外で働いたとき、いくら月収を稼げそうですか? 右:ホリデーシーズンの月給は実際にはいくらでしたか?

海外で働きたいと思う理由を尋ねたところ、最も多かった回答は「語学力向上のため」(87%)だった。「経験のため」(76%)、「海外生活を楽しむため」(70%)といった回答も多い。「お給料のため」は26%と少なく、 ワーキングホリデーはお金を稼ぐために渡航するものではないと考えている人が多数を占めていることがわかった。

海外で働きたいと思う理由