2016年の手帳、最後のかけこみで何にしようか迷っている人に今回紹介するのが『トラベラーズノート』。1枚の革にノート形式のリフィルを差し込み、ゴムでクルッとまとめるだけ。『トラベラーズノート』は、シンプルな構造が特長だ。その名前から「旅行用のノート?」と勘違いされることもあるが、手帳としてスケジュール管理ができて、ビジネスにもしっかりと対応してくれる。商品コンセプト「毎日を旅するように過ごす」をビジネスにも生かせる使い方を、『トラベラーズノート』の製造販売を行っているデザインフィル 広報 中村雅美さんに教えてもらった。
左:トラベラーズノート(レギュラーサイズ 税込3,888円) |
スケジュールだけでなく、案件ごとのノート入れ替えも
リフィル形式の手帳の場合、金具のバインダーで留めるものが主流だが、『トラベラーズノート』はノートのリフィルを付属の連結バンド(ゴム)でセットすることで完成する。自分好みにカスタマイズできることも魅力だ。サイズはA5スリムのレギュラーサイズとパスポートサイズの2種類があるが、ここでは『トラベラーズノート』の基本となるレギュラーサイズを紹介していく。
横罫、セクション(方眼)、無罫といったノートはもちろん、月間、週間+メモ、週間バーチカルと、日付入りのスケジュール管理のためのノートも数種類用意されており、この中から自分の使い方に合ったものを選んでセットする。
このような特長を踏まえ、『トラベラーズノート』をビジネスでのスケジュール管理に使うとしたら。「ノート単位で差し換えられるという特長を活かし、たとえばプロジェクトごとにノートを作ってみてはいかがでしょうか。いくつかの会社と商談している場合、A社専用ノート、B社専用ノートと、アポイントごとにリフィルを入れ替えて使用することができます。海外出張が多いからと国ごとにノートを分けて情報を整理しているユーザーさんもいらっしゃいました」(中村さん)。
プロジェクトが終わればそのノートを取り外して、新たなノートをセットできる。手帳がついつい重く、厚くなってしまうという悩みも解消できそうだ。
オンにもオフにもなじむ本革カバー
『トラベラーズノート』の革カバーは黒と茶の2種類のみ(数量限定カラーを除く)。タイのチェンマイで作られている、自然の風合いを活かした素朴な雰囲気をまとっている。植物タンニンでなめしており、使うごとに味わいが深まっていく。そしてリフィルは文具メーカーとして信頼を誇るデザインフィルのオリジナル用紙「MD用紙」など、日本製の紙を使用。タイと日本のコラボレーションという側面も持っている。
本革のカバーはどんなシーンにもしっくりと合ってくれるのが嬉しい。ビジネスの場でも違和感がないし、自分の手になじんでいるからプライベートでの雑記帳としても愛着がわく。ビジネスとプライベートをこの本革カバーでまとめても、中を開けばリフィルごとに区分けされているから、オンオフの区別をつけたい人もこの1冊で済むというわけだ。
オンとオフの境界線をなくし、毎日を楽しく
「毎日を旅するように過ごす」というコンセプトを意識しつつ、『トラベラーズノート』を使ってみる。マンスリーは4カ月先までカレンダーが載っているので、出張や旅行などすでに決まっている大きなイベントを見越して仕事ができる。やる気も出やすい。
進行中のプロジェクトについてのノートを1冊はさみつつ、その隣にはプライベートの雑記ノートもイン。普段なら素通りしてしまうような街の風景や、新しいレストランのインフォメーションなど。スマホではなく『トラベラーズノート』に手書きで書き留めておくことで、日常も旅先での街歩きのように見えてくる。「『トラベラーズノート』に書きたくて日記を始めた、読書記録や観劇日記にしています、という方もいらっしゃいますよ」(中村さん)。オンとオフの境目をあえてつけないことで、日常の気づきが仕事のアイデアにつながることもありそうだ。
まとめ
ビジネス用ともプライベート用とも謳っていない『トラベラーズノート』。一見するとごくシンプルな革の手帳だが、中を開くとそこは自分の世界が広がっている。リフィルだけでなくカバーへのペイントやスタッズなどの加工を加えて、世界に1冊の『トラベラーズノート』にする人も少なくないそう。自分でアレンジするのが好きな人はもちろん、仕事を楽しく演出したい人にもぴったりだ。