風呂敷で物を包むと、中身がグレードアップして感じられるものです。贈り物や手土産を風呂敷で包んで持って行くと、相手も喜んでくれるはず。そこで、まずは簡単な風呂敷の包み方をご紹介しましょう。一番基本的なのは「平包み」というやり方です。風呂敷を結ばなくてもいいので簡単ですが、実は格式高い包み方でもあるのです。ちょっとした贈り物などを持って行くときに便利です。

平包みのやり方

包むものを、風呂敷の対角線の中央に置きましょう。

手前の風呂敷を持ち上げ、包む物にかけます。

はみ出した三角の部分を、包む物の下に折り込みます。

左側から、風呂敷を包むものの角が出るように斜め上に引っ張ります。

先ほどの角を出した部分をそのままに、左端の風呂敷を右方向へかけます。

角を立てながらかけると、画像のように包むものが美しく包めます。

反対の右側も同じようにします。

右端が見えないように、3分の1ほど折り込みます。

手向こうから布を手前にかぶせます。この際も、まず、包む物の近くの布を手でつまんで、形を整えながらかけます。

画像のような状態で、手前にかけていきます。

布を整えながらかけると、画像のようにきれいな形を保つことができます。

完成です。

簡単にできる平包みですが、贈答の品を包む方法としては格式高い包み方です。

結納や結婚などには、この包みを使います。結ばない平包みは、「いつまでもほどけないご縁を」という願いがこもっているのです。大切なあの人への贈り物に、ぜひ一度使ってみてください。

教えてくれたのは……

風呂敷研究家・和文化コンシェルジュ つつみ純子 さん

風呂敷文化を研究し、風呂敷について解説しながら実践する「風呂敷講座」を全国で開催している。2011年には国際交流基金から、ポーランド・ジョージア等に派遣され、文化交流事業の風呂敷講師として、大学・政府関係機関などでも講座を実施。2015年度からは、単位認定のある「風呂敷学」の授業を都立高校で行っている。お茶の水女子大学卒。

つつみ純子の和文化研究所

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