2006年誕生の新名物
ところ変わって、山口県東部の瀬戸内海に浮かぶ屋代島、通称「周防大島(すおうおおしま)」周辺で生まれたインパクト抜群のグルメも紹介したい。
瀬戸内でみかんといえば愛媛県の印象が強いが、実は周防大島もみかんの生産が非常に盛んで、山口県のみかん生産量の約80%以上を担っている。「みかんの島」としての同島をアピールするべく2006年に誕生した新名物が、鍋に焼きみかんを丸ごと入れた「みかん鍋」だ。
ご覧の通り、みかんがゴロゴロと入った見た目のインパクトは抜群。今回いただいた「みかん鍋」は、白だしを使ったオーソドックスな海鮮鍋だ。果物がまるごと入った鍋の味はちょっと心配かもしれないが、ほのかにみかんの香りが移ったスープや具材はさわやかな味わいで、いわゆる"ゲテモノ感"は全くないと言って良い。
寿司につくガリのごとく、口直しに焼きみかんを皮ごとかじるのがオススメだそうだ。なお、「鍋奉行御用達」の焼き印が押された「鍋用みかん」は、皮ごと食べられるように広島県環境保険協会の検査をクリアしたものとなっている。
シメは"みかん雑炊"で
最後は雑炊でシメるのが「みかん鍋」流。卵白を泡立ててメレンゲを作り、ご飯を入れた鍋にかぶせて、その上からさらに卵黄をかける。中央に水菜を飾れば、鍋全体をみかんに見立てた「みかん雑炊」の出来上がりだ。スイーツのような見た目だが、鍋のだしを生かした味わいは正統派。メレンゲのフワフワ食感が新鮮な一品となっている。
なお、「みかん鍋」を食べられる飲食店や宿泊施設はWEBサイト「スオウオオシマドットコム」にて公開されている。「みかん鍋」を楽しめるセットの取り寄せも可能だ。