ハロウィーンの盛り上がりがようやく落ち着く11月。テレビから流れてきた曲で、「もうクリスマスか」と今更ながら気づかされてしまった。ケンタッキーフライドチキンのクリスマスキャンペーンCMソングとして採用されている、竹内まりやの「すてきなホリデイ」(ベストアルバム『Expressions』ほかに収録)。幸せであろうとなかろうと、独り身であろうとなかろうと、クリスマスは今年も間違いなくやって来るのである。

クリスマスソングの人気を調査するランキングでは、山下達郎の「クリスマス・イブ」、マライヤ・キャリーの「恋人たちのクリスマス」、ワム!の「ラスト・クリスマス」などが上位常連だが、竹内まりやの曲はCMとして使われ続けていることもあって「クリスマス到来を告げる曲」としてお茶の間に浸透している。ネットでは独り身であろう方々から悲鳴が上がる一方、「冬が来た」「毎年恒例」「今年も終わりか」など一年の締めくくりを感じる人もいるようだ。

調べてみたところ、竹内まりやがこのCMのために書き下ろした楽曲で、ライブのセットリストにも度々組み込まれているらしい。われわれは、一体いつからこの曲を聴いているのか? その誕生秘話と経緯、反響について日本KFCホールディングスの企画広報部に聞いた。

「パーティバーレル 早期予約特典」編に出演中の俳優・玉山鉄二 放映期間:2015年11月20日~ オンエアエリア:全国(スポット・番組共に) 広告会社:博報堂

――竹内まりやさんを起用した理由をお聞かせください。

KFCでは、1995年・1996年・1999年に、竹内まりやさんの「今夜はHearty Party」の楽曲を使用して、クリスマスキャンペーンを実施していました。その経緯があり、あらためてクリスマスキャンペーンにふさわしい曲の書き下ろしを2000年に依頼しました。

――書き下ろし依頼時、どのようなことを本人に伝えたのでしょうか。

「クリスマスはケンタッキー」のイメージをさらに心温まるものとなるよう、家族のクリスマスパーティの様子が伝わるような曲調になるよう、お願いをしました。「つらい人たちにも等しく静かな、暖かいクリスマスが再びやってきますように」との思いと、人と人の繋がりの大切さを込めて楽曲を作っていただきました。

――CM使用開始年とCMソングとして採用している商品は?

2000年に放映開始しました。1985年から毎年販売している、KFCのクリスマスメニュー「パーティバーレル」の商品プロモーションとして採用しています。今年は玉山鉄二さんが出演している、12月10日までの「パーティバーレル」の早期予約特典を告知するCMをはじめ、KFCのクリスマスキャンペーンCMで使わせていただいています。

――初年度のオンエア後の反響はいかがでしたでしょうか。

クリスマスにぴったりの曲だとして大好評を頂きました。

――KFCのクリスマスソングとしてここまで長年採用した曲はありますか。

2000年から今年2015年まで、16年にわたって使用させていただいていますが、クリスマスソングとしてだけではなく、他のキャンペーンにおいてもこれほど長く使用させていただいている曲はありません。

――ここまで長く採用されている理由とメリットをお聞かせください。

この曲が流れることで、「クリスマスがきた」ことや、「この曲といえばケンタッキーのクリスマス」、といったお客様の声が非常に多いことです。今や、KFCケンタッキーのクリスマスを表現する重要な曲となっており、楽曲の素晴らしさとお客様の長年のご好評により、「クリスマスといえばケンタッキー」を表現するうえで、必要不可欠な曲だと考えています。