お金持ちがモテると思っていた

――モテるために何かしていることはありますか?

お金持ちがモテると思っていたので、寿司おけを買って週4回くらいのペースで家の前に置いていたことがありましたね。寿司の出前をとって食べた後って、家の前に空の寿司おけを置いておくじゃないですか。それを週4回もしていたら、「この人すごくお寿司食べてる! お金持ち! 」と思われると思って。

――効果はありましたか?

なかったですね。よく考えたらお金持ちかどうかなんて、寿司おけ以前に住んでいる家のレベルでわかっちゃうんですよね。

あとは、おしゃれな人がモテると思って、普通の洋服をおしゃれなお店の前で撮ったりしました。そのお店で買った洋服みたいに見えるので。羽田空港でも似たようなことをしましたね。「よく旅行に行く人」ってリア充っぽいですし、お金持ちなイメージがあるので、「今から旅行に行ってきます! 」っていう感じの写真だけを撮って帰ってきたり。今年のお正月も完全にプライベートで羽田空港に行って、写真だけを撮って帰ってきました。

成功者の余裕と謙虚さを兼ね備えた地主さんのズボンの丈

――ファッションなどでモテるために気をつけていることはありますか?

ここだけの話、成功者ほどズボンの丈が短いらしいんですよ。このラフな感じ、良くないですか? これが成功者の丈です。

――地主さんのズボン、長くはないですけど、そこまで短くもないような……

本当はもっと短くてもいいんですけど、これは謙虚さの表れです。

最初の"1人デート"は福井の像と

――地主さんは、"何かしている風"の写真や"彼女と一緒にいる風"の写真を撮るのが得意ですよね。最初に撮った写真は何なのですか?

福井県にある女性の形の像と"カップル撮り"をしたのが最初の作品ですね。

――何をきっかけに、そんなことをしようと思ったんですか?

福井には取材で行ったんですが、その前日がバレンタインデーだったんです。取材が思ったより早く終わったので、その後1人で石川県の水族館に行ったんですよ。そこでイルカショーをやっていまして、バレンタインデーが近かったので、「イルカがチョコをくれる! 」というイベントがあったんですね。

「1人で水族館に行ったんですよ」

――1人で水族館に……

はい。で、「イルカからチョコをもらいたい方~! 」とイルカショーのお姉さんが呼びかけた時に、「はーい! 」と手を挙げてみたんです。カップルがたくさん来ていたので、「どうせみんな手を挙げるだろ」と思っていたんですけどね。挙げたのは僕だけでした。

で、たくさんのカップルが見ている中でイルカからチョコをもらったわけですけど、受け取った瞬間に悲しくなってしまったんですよ。その年のバレンタインデー、僕は誰からもチョコをもらえなかったのですが、それならそれでよかったんです。でも、「なぜ僕はイルカからチョコをもらっているんだろう……」と。一応、そのイルカはメスだったらしいんですけどね。

――確かに、ちょっと悲しい気もしますね

その悲しい気持ちのまま福井に移動して、ホテルに宿泊しました。一夜明けてホテルを出ると、例の像が立っていたんです。気がついたときにはもう撮っていましたね。

初の"1人デート"写真(提供: 地主恵亮さん)

「ただの恋愛」からは卒業済み

――そういう写真を撮る時、周りの目は気にならないんですか?

「旅の恥はかき捨て」って言いますからね。写真は残るんですけど、その場に居合わせた人に会うことおそらく二度とないんですよ。そう思えば別に恥ずかしくないです。そういうことをしていても、東京の人は全然振り向かないですしね。観光に来ている海外の方なんかは珍しがって「何をしているの? 」とか聞いてきたりしますけど。そういう時は「アートだ」と答えます。僕はアートだと思ったことは一度もないんですけどね。

――地主さんの"1人デート"の写真をいろいろと見させていただいたのですが、どれも1人で撮ったとは思えないほどリアルで……。どうしたら思いつくんですか?

僕、カップルの観察がすごく好きなんです。カップルを観察して、「これ1人でできないかなぁ」と考えて、できそうだったら撮るって感じですね。「彼女と一緒にやりたい」とは思わないのが問題なんですが、僕が彼女に"あーん"をしてもらったところで、オモシロでもなんでもないですからね。

――普通の恋愛にはあまり興味がないということですか?

そういうことです。僕はある意味、ただの恋愛からは卒業してますからね。普通に恋愛をしている層を超越した上の層にいるんです。だから、世の中のカップルのことは上から見てますよ。「まだそんなことしてはるんやぁ」と。

――地主さん、関西の方なんですか?

関西には住んだことないですね。

――そういう写真を撮っている時、地主さんはどんな気分なのですか? 「満たされている」と思うのでしょうか

それが不思議なことに、撮っている時は思うんです。現場ではいつもすごくホクホクなんですよ。いい写真が撮れたりするとものすごく楽しいんです。多分、仕事がすごく好きなんですよね。恋愛以上に。

――地主さんにとって、「彼女ができる」ということは仕事の妨げになってしまいそうですね

まぁ、恋愛と結婚はオモシロの敵だとは思いますけど、彼女がいても結婚していてもオモシロいことを書く方はたくさんいますからね。それぞれのモチベーションなんじゃないかなと思います。

僕だって、常にモテたいという気持ちは持ち続けているし、彼女のいない10年間を考えると、いまさら1人にモテたところで仕事に影響するかは微妙です。常に2、3人の女性をはべらせたいですね。10年間彼女がいないとこういう思想になりますよ。

「2、3人はべらせたいですね」

――では、世の中のカップルに一言お願いします

別れましょう!

地主恵亮さん、ありがとうございました(福岡みやげをいただました! )

著者プロフィール

平井 絵未理(ひらい えみり)
ラーメンをこよなく愛する女子大生。2014年度ミスキャンパス学習院ファイナリスト。現在は身も心もすっぴんライフ満喫中。趣味はアカペラ。研ぎ澄まされた絶対音感を持つ方向音痴。
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