こんにちは。女子大生インタビュアーの平井絵未理です。

今回インタビューさせていただいたのは、2014年に妄想恋愛小説『妄想彼女-頭の中で作りあげた僕の彼女』(鉄人社刊)を出版された地主恵亮さんです。ライターとして活動しながら東京農業大学の非常勤講師も務めており、まるで彼女とデートしているかのような写真を1人で撮影する「1人デート」の様子をSNSに投稿したりと、かなり気になるお方……。地主さんのお仕事や恋愛について聞いてきました!

地主恵亮(じぬしけいすけ)
ライター。東京農業大学非常勤講師。1人でいるのに恋人と過ごしているかのように見える「1人デート」写真で一躍ネットで話題となる。2014年、鉄人社より妄想恋愛小説『妄想彼女』を刊行。2015年には同書を原案としたテレビドラマ『妄想彼女』も放送された

地主恵亮さんの妄想恋愛小説『妄想彼女』(鉄人社刊)

3歳で過ぎたモテ期

――本を出されたりいろいろな記事を書いていたりして、モテるのではないですか?

いや、モテません。モテていたら妄想彼女とか1人デートとかやってないですからね。でも僕、子供の頃はめちゃくちゃかわいかったらしいんですよ。2、3歳の頃がモテ期のピークでした。周りの人にチヤホヤされていましたね。

――2、3歳の頃は大体の人がそうなのでは……

いや、福岡一だったと思いますよ? 僕の弟が2、3歳の頃はそうでもなかったみたいです。その代わり、弟は大人になってからモテ期が来たみたいで、もう結婚もしていますね。僕は早熟タイプだったんです。

「僕は早熟タイプだったんです」と言い張る地主さん

――かなり早めにモテ期がきたのですね。学生時代はどんな感じだったんですか?

男子って、大体中学生の頃に性に目覚めるものじゃないですか。でも僕、中学生時代はありえないほど競馬にハマっていたので、それどころじゃなかったんですよ。中学生の時は小倉(福岡県北九州市)に住んでいたんですが、学校の窓から競馬場が見えたんです。土曜日にも授業があったので、教室からレースを見ていましたね。周りが部活だ女だって言っている中で、競馬のことばっかり考えていました。

――中学時代は競馬にささげたということですね

そうですね。その後大分に引っ越したんですけど、競馬場どころか競馬中継もなくて、昔ほど競馬に熱中できる環境ではなくなってしまったんです。高校時代は友達ゼロでした。そんな僕が休み時間に何をしていたかというと、レモン石鹸です。

――レモン石鹸……?

えぇ。レモン石鹸って知ってます? レモンみたいな黄色い石鹸なんですけど、それが高校の水道に備え付けられてたんです。それでずっと手を洗っていましたね。やることがなかったので。

「高校時代はレモン石鹸でずっと手を洗っていました」

――部活には入っていなかったんですか?

はい。帰宅部でした。結構忙しいんですよ、帰宅部って。早く帰って夕方のドラマの再放送見なくちゃいけないから。当時は寂しい気持ちもありませんでしたね。

――同じ高校に、付き合っている男女もいたのではないですか?

いましたね。テスト期間とか、男女で一緒に帰ってるグループを見るんですけど、その時「あ、高校生って恋愛していいんだ……」と思いました。何かに気付かされた瞬間でしたね。

――今は農大で非常勤講師をされていますが、大学生のカップルを見るとやっぱり……?

「農大生って付き合っていいんだ……」と思いますね(笑)。「もっと農業のこと勉強しろよ! 」と。勉強と恋愛は両立しないですよ。

女性を誘いすぎて専務に怒られた

――地主さん自身、これまで恋人がいたことはないのですか?

ありますよ。僕は美大を受験したんですが、高校の時に受験対策で通っていたデッサン教室で女の子と知り合って、20歳の時に半年くらい付き合いました。今から10年くらい前ですかね。その半年間、僕は間違いなくリア充でした。周りがうらやましがるような。でも、振られてしまいました。

――理由をお聞きしてもいいですか?

遠距離恋愛だったんですよね。まぁ、あと、相手が大学の准教授と不倫していたらしくて……。

「その半年間、僕は間違いなくリア充でした」

――なるほど……。でも、普通に恋愛をしていらっしゃるんですね! 勝手なイメージですが、地主さんはモテないキャラを推しているのかと……

いや、モテないですよ本当に。僕、23歳の時に10カ月だけ会社で働いていたんです。その時、「花火大会に行こう」という誘いのメールを同じフロアの女子全員に送ったんですよ。結局誰も行ってくれませんでしたし、最終的には専務に呼び出されて怒られました。

――恋愛をしたいという意欲はあるんですね!

そうですね。やっぱり美人と付き合うってステータスになるじゃないですか。人の彼女とか奥さんが美人だと「悔しい! 」と思いますし。だから僕、人の彼女や奥さんもすごく気になるんですよ。美人だったら「うらやましいなぁ」と思いますし、逆に「あ~~~、なるほどね、なるほどね」と思う時もありますね。

――意外と恋愛に積極的なんですね?

いや、どうなんでしょう。何せ出会いがないですからね。仕事で1回だけキャバクラに行ったことはあるんですけど、ずっと僕と女性との間にはよくわからないスペースができていました。

キャバクラの女性って、やっぱり"ノラの美人"じゃないので、緊張してしまうんですよね。僕、田舎娘が好きですから。「芋煮は今週末はあるのかい? 」みたいな。あと、方言にも弱いです。

――東京に住んでいると、なかなか田舎娘とは出会えないのでは?

それが、意外とそうでもないんです。東京にはいろんな地方の人が集まっているので、むしろチャンスは多いと思いますよ。だから僕は東京に住んでいるんです。