野村総合研究所はこのほど、国内11業界の主要企業が1年間に発行するポイント・マイレージを現金換算した「年間最少発行額」を発表した。それによると、ポイント・マイレージの年間発行額は2020年度に1兆円を突破すると予想している。

今後、発行規模の拡大が見込まれる業界は?

2013年度に発行したポイント・マイレージの最少発行額は8,506億円と推計。このうち3分の2は、家電量販店、クレジットカード会社、携帯電話事業者より発行されているという。

2014年度は、家電量販店をはじめとした業界で消費増税前の特需(2013年度)の反動による売上減が影響し、最少発行額も8,312億円まで落ち込むと推算。しかし、2015年度以降、発行額は堅調に伸び続け、2020年度には1兆92億円に達すると見込んでいる。これは、一部の企業でポイント還元率の低減などが実施されるものの、全体としては各社でポイント付与の対象会員数やポイント適用率が年々高まるためで、ポイント・マイレージの発行規模は2020年度まで拡大し続けていく分析している。

国内におけるポイント・マイレージの年間最少発行額の推計と予測値(出典:野村総合研究所Webサイト)

業界別の最少発行額の推移をみると、2013年度は「ガソリンスタンド」「携帯電話」「航空」などで増加額が大きくなっている。一方、2014年から2020年度までに拡大が見込まれる業界は、「クレジットカード」「インターネット通販」「コンビニエンスストア」と予想している。