トレンド総研はこのほど、60~70代の男女500名を対象に実施した「シニアのチャレンジ」についての調査結果を明らかにした。調査期間は8月5日~7日。

これからチャレンジしたいことは何ですか?

60歳を過ぎてから、何か新しくチャレンジしたことはあるか尋ねたところ、55%が「ある」と回答した。さらに、これから新しくチャレンジしたいことはあるか聞くと、34%が「ある」と回答している。

具体的に「チャレンジしたいこと」を聞いたところ、「趣味」(41%)、「旅行」(36%)のほか、「運動・スポーツ」(21%)、「勉強・資格取得」(19%)、「仕事・ビジネス」(15%)などの回答が上位に並んだ。年齢にとらわれることなく、幅広い分野に興味・関心を持つシニアたちの様子がうかがえる。

60歳になる前となった後で、チャレンジしたいことは変わったか聞くと、57%が「変わった」と回答した。

具体的には、「定年後はジムへ通ったり、海外旅行を楽しんだりしている」「60歳になってから自分で会社を設立したくなり、資金調達のため3つの仕事を掛け持ちしている」などの声が寄せられた。のんびり過ごすつもりだったが、60歳になると新しくチャレンジしたいことを発見しアクティブに活動しているというシニアが多いようだ。

「60歳になる前に想像していたよりも、自分はアクティブに活動していると思いますか? 」という質問では、60%が「そう思う」と回答した。「60歳を過ぎてから、昔よりもアクティブになったと思う」は37%、「自分の子供よりもアクティブに活動していると思う」も31%と3人に1人にのぼっている。

60歳になる前に創造していたよりも、自分はアクティブに活動していると思いますか?

自分の活動する気力、体力などを年齢であらわした"活動年齢"は何歳だと思うか聞くと、平均は「実年齢マイナス6.3歳」だった。新しいことや楽しいことにチャレンジし続けるために、最も必要だと思うものは何だと思うか尋ねると、「お金」(7%)、「体力」(6%)を大きく上回り「健康」(67%)が1位となった。

新しいことや楽しいことにチャレンジし続けるために、最も必要だと思うもの

現代シニアの特徴や傾向について、世代・トレンド評論家の牛窪恵氏は「平均寿命が男女共に80歳を超えるいま、60代以上の男女をひとくくりに高齢者と見るのは、もはや古い時代になってきています」と語っている。

健康の維持・増進に努めるアクティブなシニアも増えており、大手フィットネスクラブでは、会員の3割強を60代以上が占めるという。チャレンジ意欲も旺盛で、元気もお金もそれなりにあるため、さまざまな分野で消費をけん引している。

牛窪氏は、アクティブシニア市場が注目される背景として、「団塊世代」(現60代半ば~後半)の存在を挙げている。彼らは高度成長期を支えた中心世代でもあり、柔軟かつ新しいもの好きで、消費意欲も旺盛であるという特徴がある。健康をサポートするアイテムも充実する中、「アクティブシニア市場のさらなる盛り上がりが期待できる」とコメントしている。