俳優の吉田鋼太郎(56)が、9日に放送されたテレビ朝日系トーク番組『徹子の部屋』(毎週月~金12:00~12:30)にゲスト出演し、一時的にテレビ界から離れることになったきっかけを語った。
シェイクスピア劇などを中心に舞台に立ち続けていた中、2011年ごろドラマ出演が増え始め、2013年の『半沢直樹』(TBS系)、2014年のNHK朝の連続テレビ小説『花子とアン』などで多くの人に知られる存在になった吉田。今晩最終回を迎える『刑事7人』(テレビ朝日系)をはじめ、『ウロボロス~この愛こそ、正義。~』(TBS系)、『リスクの神様』(フジテレビ系)など今年も出演作が続いている。
吉田が『徹子の部屋』に出演するのは今回が初めて。最近では街中で握手やサインを求められることも増え、時には高齢者から拝まれたことも。映像作品から離れていた理由を聞かれた吉田は、「お声が掛からないということが第1なんですけども」とした上で、「20代の前半のころにちょっとした役で出させていただいて…」とそのきっかけを語りはじめた。
当時の吉田にとっては飛び上がるほどうれしいできごとで、友人や親戚など周囲に「今度テレビ出るんだぞ」と、ここぞとばかりに猛烈アピール。無事に撮影を終え、オンエアをチェックしたところ、画面に映っていたのは自分の後頭部だけだった。
その時の心境は「みんなに言った手前もありますし、悔しいやら恥ずかしいやらで」。予想外の仕打ちに、「こういうふうにされるんだったら、テレビはもう出たくない」と苦い経験になり、「ちょっとヘソを曲げてしまいまして」と映像業界に悪い印象を抱いてしまう。
ところが、そのトラウマだった業界でブレイク。撮影現場の待機時間で共演者とどのようにコミュニケーションを取ればいいのかなど、当初は戸惑う場面もあったが、今では「舞台とまた違う面白さがあって」とやりがいを見出したという。