東京商工会議所は6月3日~15日にかけて、5,000社を対象に「企業における教育支援活動などに関するアンケート」を実施した。

大学への支援は「事業所への受け入れ」が多い

教育支援活動について尋ねたところ、「事業所への受け入れ」「講師派遣」「物的・経済的支援」「教員採用・研修への支援」「授業プログラムの提供」「学校におけるイベントの実施」など、全項目において実施は半数程度にとどまることがわかった。

教育支援活動「事業所への受入」を行っているか

また、「実施している」と回答した企業は約7割が大企業であった。実施していない理由を尋ねると、中小企業は「要請がない」や「人的な負担が大きい」といった意見が寄せられた。

大学生(大学)への支援は「事業所への受け入れ」(60.1%)と「講師派遣」(69.2%)が高く、中学生(中学校)は「教員採用・研修への支援」(44.0%)、小学生(小学校)は「物的・経済的な支援」(44.9%)、「授業プログラムの提供」(53.7%)、「学校におけるイベント」(63.6%)が高かった。

規模別に見ると、大企業は大学生対象の「事業所への受け入れ」や「講師派遣」などを支援、中小企業は高校生(高校)対象の「事業所への受け入れ」や「教員採用・研修への支援」、専門学校生(専門学校)の「講師派遣」が高い。大企業は大学の新卒採用を意識し、中小企業は地元の学校との連携や専門職の人材を求め、中小企業そのものを知って欲しいという思いがあるようだ。

その他、「家族の職場体験」「交通安全活動」「奨学金」などを実施している企業もあった。

過去5年間の職場体験に参加した学生の採用状況は、全体では「参加学生の応募があった」57.1%、うち中小企業は37.5%であった。また「内定を出した」は47.6%(中小企業は33.3%)となり、中小企業は職場体験から応募、内定まではつながっておらず、実施目的と採用状況に隔たりがあることが明らかになった。